「スマホ急性内斜視」の子どもが急増 スマホの利用頻度が影響か

今、「スマホ急性内斜視」という目の症状を訴える人が増えている。
特に若い世代に多くスマートフォンの使いすぎが影響しているようだ
今やスマホやタブレットが生活の中心になっている人も少なくない。
社会人(19)「ほぼ1日中使っているので12時間以上、昔よりちょっと目が悪くなった」
男子高生2人組「学校から帰ってきたら寝るまでほぼ触っている。3〜4時間くらい、SNSを見たり友達と話したりしている」
こうした状況で増えているのが「スマホ急性内斜視」だ。
出田眼科 出田真二院長「施設の研究や学会の中で近年増えているというデータが出ている。子どもから20歳までに特に多いと言われている」
出田眼科の出田真二院長は、特に若い世代で増えていると指摘する。
内斜視とは、目の黒い部分が目頭側、内側に寄る症状だ。
出田眼科 出田真二院長「近くを見るときは寄り目でいいけど、そのままの状態で遠くを見ると物がダブって見えるのが斜視の症状」
瞳の部分が中央に寄ることで物が二重に見えるなど、視覚に影響が出る恐れがある。
内斜視は後天的になる場合もあり、その要因の一つとしてスマホ利用頻度が高まっていることがあげられている。
出田眼科 出田真二院長「スマホやゲーム機を近くを見て、寄り目になっている時間が長いと、それが寄りっぱなしになってしまう要因のひとつになるのではないかと」
タブレットを授業で活用する小学校を取材した。
熊本市内のこの小学校では、12教科全ての授業でタブレットを使う。
熊本市立五福小学校 山口美咲教諭「すごく便利。いまタブレットがない授業をしろと言われたら頭を抱えると思う」
6年生は入学した時からタブレットを使っていたため、児童たちにとっては当たり前の存在だ。
――タブレット授業の便利なところは?
6年生「字が下手だけど、タブレットで文字を打つと綺麗な字が出るのでそれが便利」
6年生「写真も使えてシンキングツールを使ってまとめることができるから便利」
役に立つスキルを身につけられる一方で、長時間使うことで目の疲れを感じることもあるようだ。
6年生「顔を近づけすぎると視力が悪くなっちゃう」
6年生「長時間見ることもあるので目が疲れたり痛くなったりすることがある」
学校側も児童の目への負担を減らせるよう指導している。
熊本市立五福小学校 山口美咲教諭「全校のルール『タブレットは目を離して使いましょう』近すぎる、夢中になりすぎている子どもがいれば個別に声をかけている」
保護者も、子ども達のスマホ・タブレットを使う時間を気にかけていると言うが・・・
――スマホ・タブレットの使用ルールは作っている?
父と息子「作っているけどそれをかいくぐってパパのiPadを勝手に使ってサッカーゲームをしている。自分のは制限かかってるからね。夏休みだからいいかなと」
母と息子「出かけたときは、泣いたら動画を見せて落ち着くなら周りに迷惑をかけないし、そっちのほうが良いかなと思うけど。見る癖がつかないようにはしたい」
生活からスマホ・タブレットを切り離すのは難しいのが現状だ。
出田眼科 出田真二院長「スマホがだめというわけではなく、上手に使って付き合っていくことが必要」
スマホ急性内斜視は半年から1年ほどをかけて症状が進行するので、遠くを見るとぼやけるなど気になることがある場合は受診した方がいいという。
【予防策】
・画面から最低30センチ離す
・30分に1回は遠くを見て目を休める
・1日の利用時間を制限
参照元:Yahoo!ニュース