仏航空管制官がスト、旅行シーズンに数百便が欠航

フランスの航空管制官が3日、人員不足と老朽化した設備への抗議から2日間のストライキを開始した。
これにより夏の旅行シーズンが始まる中、数百便の欠航が発生した。
仏民間航空総局(DGAC)は航空会社に対し、パリの空港を発着する便のうち4分の1を減便し、4日にはパリ発の便をほぼ半減させるよう要請した。
他の地域でも30─50%の減便を求めており、特に南部が大きな影響を受けている。
DGACは「こうした予防措置にもかかわらず、フランス国内の全ての空港で混乱や大幅な遅延が予想される」と述べ、可能であれば搭乗便を変更するよう乗客に呼びかけた。
エールフランスは詳細は明らかにせず、フライトスケジュールを調整したと発表した。
長距離路線の運航スケジュールは全て維持するとしている。
ライアンエアは3─4日に170便の欠航を強いられ、3万人以上の乗客に影響が出たと発表した。
イージージェットも同期間に274便を欠航すると発表した。
ライアンエアのマイケル・オライリー最高経営責任者(CEO)は、「またしても欧州の家族が、フランスの航空管制官のストによって人質に取られている。全く理不尽で、EUの旅行客や家族にとって極めて不公平だ」と非難した。
航空管制官の労働組合UNSA-ICNAは声明で、組合員は慢性的な人員不足、老朽化した設備、ずさんな経営体質に抗議してストを行っていると説明した。
別の組合USAC-CGTは、DGACが管制官の不満を理解していないと批判した。
タバロ交通担当相は労組の要求は受け入れられないと述べた。
参照元:REUTERS(ロイター)