キツネからの〝お布施〟? 盗んだ靴をなぜか寺に 住職困惑「何が起こっているのか」 兵庫・丹波市

兵庫県丹波市氷上町の「甲賀山」(標高167メートル)にすむキツネが靴泥棒を働く季節。
近くの行雲寺の境内に連日、サンダルやスリッパ、靴などが持ち込まれている。
思わぬ“お布施”に、住職は困っている。
岡村一成住職(59)によると、6月16日ごろから始まった。
「なんでこんな所に靴が」と不思議に思っていた。
19日午前5時ごろ、境内でキツネを目撃、靴をくわえてはいなかったが、2足見つけ、「キツネの仕業」と断定した。
左右セットの男性物のスニーカーと室内用スリッパ、軽量のサンダルなど計8足が20日までに持ち込まれた。
ひどく汚れた物もあれば、新品同様の物もある。
2023年6月、200足ほどの靴が散乱しているのが同山の山頂付近で見つかった。
昨年は数えるほどしか見つからず、ゼロではないものの、盗難被害は下火になった。
今年の被害がどの程度になるかは不明。
同寺は甲賀山の西。
これまで靴が運び込まれたことはなかった。
「何が起こっているんだろう」と、キツネの意図がはかれず、住職は首をかしげる。
三菱電機社会インフラ機器が甲賀山の清掃ボランティアをした際、山頂に靴がいくつか落ちているのを目撃。
同寺に全てを運んでいるわけでもなさそうだ。
一昨年6月に50個、昨年6月に1個を回収した、同山東斜面にある通所介護施設「デイサービス不知庵」の植野誠浩管理者(41)によると、キツネは見かけるものの、今年はここまで、靴は落ちていない。
キツネは3月下旬―4月初旬に子を産み、親は8月下旬まで餌を与えるために狩りに出る。
科学的に解明されてはいないが、靴に付着した足の臭いに含まれる油分が微生物によってたんぱく質が腐った臭いになり、餌と間違えるという説がある。
丹波市内では2017年、春日町黒井地区でキツネによる大量の靴泥棒が確認された。
22年にねぐら付近の木を伐採したことで、黒井の被害はやんだ。
成松の被害が確認されたのはその後だが、因果関係は不明。
参照元:Yahoo!ニュース