大の里は「超」横綱を 元貴乃花がエール―大相撲

力士をイメージした写真

大相撲の元横綱貴乃花の花田光司さん(52)がこのほどインタビューに応じ、5月の夏場所後に初土俵から「最速」となる所要13場所で番付の最高位を極めた大の里にエールを送った。

「新しい力を引き上げていく横綱になるチャンスを得た」と期待を寄せる。

歴代6位の優勝22度を誇り、「平成の大横綱」と称された花田さんは「大の里は体があり、柔らかさもある。今は怖いもの知らずで相撲が取れている」とみる。その上で「(横綱に)なるよりも、なってからの方がよほど大変だから」とハッパを掛けるように言った。

初代若乃花、隆の里、稀勢の里、大の里と師弟4代に連なる綱の系譜。

「土俵の鬼」と呼ばれた初代若乃花を伯父、その弟子で元大関初代貴ノ花を父に持つ花田さんは大の里と源流を同じくする。

猛稽古の時代から環境は変わっても、「(横綱は)鋼を練るような鍛錬をしないと」と戒める。

先の夏場所、大の里は千秋楽で豊昇龍に敗れ、全勝での横綱昇進は逃した。

「気持ちに隙ができた」と花田さん。

自身は1994年九州場所で2場所連続の全勝優勝を遂げ、昇進を決めている。

その時の千秋楽での曙との一番は「身も心も限界。後は生命力」と精根尽き果てた。

花田さんは新横綱から2~3場所は「伸び伸び取れちゃう」と振り返りつつ、「その時は本当に一瞬。後はもう、継続は力なりの世界だから」と説く。

「継続していくと、体のゆがみが出てくるなど、思うように動かなくなってくる」と続けた。

将来的には「令和の大横綱」を期待される25歳の大器へ、花田さんは「『超』横綱を目指さなきゃいけない」。

新横綱の今後を楽しみに見守る。

参照元:Yahoo!ニュース