イスラエルとイランが停戦合意とトランプ氏、イランから新たな攻撃 3人死亡と報道

トランプ米大統領は23日、イスラエルとイランの紛争終結に向けて「完全かつ全面的な停戦」が発効すると表明した。
ただイスラエルは停戦合意を確認しておらず、同国軍は、イランから新たなミサイル攻撃があったと表明した。
イスラエル軍は、イランから「第3波」、「第4波」のミサイルが飛来したと発表した。
同国メディアは、南部ベエルシェバで3人が死亡したと報じた。
同軍は、24日未明にもイランからミサイルが発射されたとしている。
トランプ氏は23日、「(両国が)『12日戦争』を終わらせるための持久力と勇気、知性を示したことを祝福する」と自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿。
イスラエルとイランが現在行っている任務を完了するまで一定の時間を与えられ、完了した時点で段階的に停戦が開始されると示唆していた。
イラン当局者は停戦に同意したことを確認したが、アラグチ外相は、イスラエルが攻撃を停止するまで停戦はないとしている。
同相は、イスラエルがテヘラン時間24日午前4時(日本時間午前9時30分)までに「違法な侵略」を停止すれば、イランも反撃を続けるつもりはないと述べた。
ホワイトハウス高官によると、トランプ氏がイスラエルのネタニヤフ首相との電話会談で仲介を行い、イランがさらなる攻撃を行わない限りイスラエルも攻撃しないことで合意したという。
イスラエルとイラン、完全かつ全面的な停戦で合意=トランプ氏
6月23日、トランプ米大統領(写真)は、イスラエルとイランの間で停戦合意が成立したと明らかにした。
イランについては、カタールのムハンマド首相が当局者との電話協議で合意を取り付けたと、協議について説明を受けた当局筋がロイターに明らかにした。
トランプ氏はカタール首長に対し、イスラエルが停戦に同意したと伝えたという。
イランは23日、カタールのアルウデイド米軍基地に対し「壊滅的かつ強力な」ミサイル攻撃を行ったと発表した。
これについて、トランプ氏は、事前通告により死傷者が出なかったとしてイランに謝意を表明。
イスラエルに和平を働きかける考えを示していた。
今回のイラン側の対応は、米国やイスラエルとのこれまでの衝突と同様のもので、イランが軍事的対応で体面を保ちつつ、エスカレーションの連鎖を招かないようにしているとみられ、その目標は達成しつつあるようだ。
トランプ政権は、攻撃参加の目的がイランの核計画を破壊することだけで、戦争の拡大ではないと主張している。
参照元:REUTERS(ロイター)