オウム病疑いで30代の妊婦が死亡 鳥の糞などが主な感染経路も女性は家庭内で飼育せず 長崎県内では初の死亡例

長崎県は、県内に住む妊婦(30代)がオウム病に感染し死亡した疑いがあると発表した。
女性は去年1月、発熱や呼吸困難、意識障害などの症状で医療機関を受診したが、その後死亡した。
その後、検体から病原体の検査を行ったところ、オウム病の原因となるオウム病クラミジアが検出されたという。
県によると、オウム病はオウム病クラミジアによる人と動物が共通で感染する病気でインコやオウム、ハトなどの糞に含まれた菌を吸い込んだり、口移しでエサを与えることで口から菌が侵入したりして感染する。
特に妊婦は重症化する傾向があり、死に至る場合もある。
しかし、県の情報によると死亡した女性は家庭内で鳥類を飼育してはいなかったという。
感染症に詳しい長崎大学の森内浩幸教授は「鳥を飼っていればよりリスクは高くなるが、鳥の糞が乾燥すると空中に一部が舞っていくことがあり、そういったものを吸い込むことによっても感染は起こりうるので、鳥を飼っていなくても鳥の排せつ物にばく露されることがあれば十分に起こりうる」と指摘している。
県は感染予防として
・鳥類との過度な接触を避けること
・鳥類を飼育する際はかごの中の 羽や糞のこまめな掃除
・鳥類の世話をした後の手洗いうがい
などをあげている。
長崎県内でのオウム病感染者の報告は8年ぶりで、死亡例は初めてだという。
参照元:Yahoo!ニュース