「俳優・ひょうろく」はなぜ見る者を引きつけるのか、その背景にある「演技ができない」という言葉

インタビューを受けている芸能人

お笑い芸人・ひょうろくの「俳優」としての勢いが止まらない。

6月8日放送『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』(NHK総合)で大河ドラマデビュー。

また4日には人気ドラマシリーズ『日本統一 東京編』(テレビ東京系)への出演も発表された。

ちなみに2025年は『コンシェルジュの水戸倉さん』(BS日テレ)で主演を担当。

ドラマ『天久鷹央の推理カルテ』第2話(テレビ朝日系)、ドラマ『イグナイト―法の無法者―』第3話(TBS系)にも登場した。すっかり「売れっ子俳優」だ。

なぜ「俳優・ひょうろく」は見る者をここまで引きつけるのか。

ひょうろくは現在、過度に低姿勢で怪しげなキャラクターだが、数年前はスマートで口調もしっかりしていた。

大きな違いがあることから「どの顔が本当なのか?」と混乱を生んでいる。

どちらも自然で、どちらも嘘っぽい。

様々な仮面を使い分けているように見えることから「演技がうまい」と評されるようになった。

その確信が強まったのが『水曜日のダウンタウン』2024年9月4日放送のドッキリ企画「ひょうろく、キャラ作ってるんじゃないか説」。

ひょうろくはドッキリの標的である女性タレントに対し、森田哲矢(さらば青春の光)の指示に従い、低姿勢な様子はキャラ作りで普段は性格と態度が悪いという設定を体現。

女性タレントが信じ込んだところを見ると、ひょうろくの入り込み方は相当なものだったと思われる。

彼自身「演技ができない」と語っている。

その言葉を信じるなら、ひょうろくは「上手に嘘がつけない」ということ。

だから自分の体にリアルを放り込む。

怖いフリをする中で本当に失禁したのは象徴的な出来事。

盗難演技のとき「本気で盗もう」としたのもやはり嘘が上手ではないため。

やることなすこと、本当なのか嘘なのか判然としない。

それが「俳優・ひょうろく」の魅力ではないか。

参照元:Yahoo!ニュース