沖ノ島で出土した国宝「金銅製矛鞘」X線で調査 矛に施されていたのは象嵌(ぞうがん)「匹敵する類例がない」

沖ノ島の外観を撮影した画像

宗像大社は出土品の国宝である矛に、前例なき新発見があったと発表した。

宗像大社で10日に開かれた会見には、沖ノ島と関連遺産群の調査研究を行う協議会のメンバーなどが参加した。

今回の新発見は、70年前に学術調査で沖ノ島から出土した国宝「金銅製矛鞘(こんどうせいほこさや)」についてだ。

去年8月に、X線で鞘に収まったままの鉄製の矛を調査したところ「象嵌(ぞうがん)」が施されていることが明らかになった。

「象嵌」とは、1つの素材に異なる素材を埋め込む工芸技法のことだ。

「象嵌」は鉄製の矛の全ての面に施されていて、材質は金(きん)である可能性が高いという。

調査に参加・水野敏典さん「非常にいい物が出たというだけでなく、我々、考古学100年やってきて、これに匹敵する類例がない。沖ノ島祭祀のために奉納できる立場は、おそらくヤマト政権であろうと。」

宗像大社では、この国宝「金銅製矛鞘」を14日から特別公開する予定だ。

参照元:Yahoo!ニュース