賞味期限切れの水は捨てるべき?ペットボトルの水に印字された期限、実際は「賞味期限」ではない理由とは

ペットボトルの水を手で持っている人

6月5日は国連の定めた「環境の日」。

6月は環境月間ということで、ラジオ局J-Waveの番組「JUST A LITTLE LOVIN’」に出演し、水をテーマにお話しした。

多くの人が誤解していると感じるのが、ペットボトル入りの水に印字されている期限のことだ。

厳密には、この期限は「賞味期限」(おいしさのめやす)ではない。

日本で製造されるペットボトル入りのミネラルウォーターは、ろ過・殺菌されているので、適切な場所で保管されていれば、期限が過ぎていても飲める場合が多い。

では、「賞味期限」ではなく、何の期限なのか。

ペットボトル入り水の期限は「賞味期限(おいしさのめやす)」ではない。

表示された容量が「この時期までは入っている」と担保できる期限である。

食品は様々な法律にのっとって必要事項が表示されている。

その法律の中には「計量法」がある。

表示されている量と実際の容量との差が許容範囲であれば、計量法違反にはならない。

だが、実際の量が誤差範囲を超えて少ないものを販売すると、計量法に違反することになる。

容器がガラス瓶であれば、中の水は蒸発しない。

だがペットボトルは通気性があり、保管しておくと、容器を介して少しずつ蒸発する。

長期間保管したペットボトルがいつのまにか凹んでいたりするのはそのせいだ。

そこで、ペットボトル入りの水には、表示された容量が担保できる期限が印字されているのだ。

ただし、販売はできないが、確認して飲むのは問題ないし、災害時に被災者に渡すのも問題ない。

2016年の熊本地震では、全国からペットボトル水が集まり、地震から3年経っても、期限切れの水が130トンあり、花壇の水やりや手足を洗うのに使ったと熊本日日新聞が報じていた。

水は命綱で、大切な資源である。

「賞味期限」切れをすぐに捨てず、中を確認した上で大切に使いたい。

参照元:Yahoo!ニュース