コメの「生産調整」、政府が見直しへ 農家の経営難防ぐため「所得補償」新設も検討

政府はコメの価格高騰を受け、必要な生産量確保のため、事実上の減反にあたる生産調整を見直す方針を固めた。
米価下落で農家が経営難に陥る事態を防ぐ観点から、新たな所得補償の実施も検討する。
政府は5日、「米の安定供給等実現関係閣僚会議」の初会合を首相官邸で開き、価格高騰の原因究明や今後の農政改革に向けた議論に着手した。
複数の政府関係者が明らかにした。
生産調整はコメの値崩れを防ぐ目的で行われてきたが、一定程度の緩和か撤廃を目指す。
減反政策は2018年産米から廃止されたが、農家はその後も政府が示す需要見通しに沿った生産を続けており、事実上の生産抑制が続いていた。
コメの増産は米価下落につながることから、所得補償制度の新設もセットで検討し、継続的な営農を可能にする体制を整える。
農家の手取りが生産費を下回った場合、差額を補償する仕組みなどを想定している。
石破首相は農相時代の09年、生産調整の緩和と所得補償による農政改革を訴える論文を執筆しており、周囲に「考えは変わっていない」と語っている。
関係閣僚会議は首相が議長を務め、林官房長官、小泉農相らで構成する。
首相は初会合で「消費者に安心いただける価格でコメを提供するとともに、持続的な農業生産によりコメの安定的な供給を実現することが必要だ」と強調した。
首相は会合で小泉氏に対し、コメの価格安定化や生産力向上など短期・中長期の対策の検討を指示し、中野国土交通相には備蓄米の円滑な流通を図るため、物流業者への働きかけを要請した。
小泉氏は会合後、記者団に「(農家の)経営が脅かされない支援策、セーフティーネット作りも大切なテーマだ」と述べた。
閣僚会議では今後、コメの価格高騰の原因や一連の政府対応について検証し、流通の可視化などによる価格安定化への道筋を検討する。
その上で、生産調整見直しなど中長期的な農政改革を議論する方針だ。
先端技術を活用するスマート農業導入による生産性向上や、海外輸出での販路拡大なども論点となる。
政府は1年程度で結論を取りまとめ、27年度予算編成に反映させたい考えだ。
参照元:Yahoo!ニュース

