万博で”指針値の20倍”レジオネラ属菌検出 菌の存在は先月末時点で把握、これまでに健康被害の報告はなし 水上ショー中止は長引く可能性も

大阪万博の外観を撮影した画像

万博協会は5日、大阪・関西万博のウォータープラザの海水から「レジオネラ属菌」が検出されたことについて「大阪市から噴水停止の助言を受けたため、昨晩の『アオと夜の虹のパレード』を中止しました」と詳細を説明した。

万博協会によると、4日午後6時ごろ、ウォータープラザの海水から『レジオネラ症防止指針』の指針値以上のレジオネラ属菌が検出されたことが判明。市の保健所に報告したところ、噴水停止の助言を受けたことから、水上ショー『アオと夜の虹のパレード』について、急きょ中止を決定したという。

万博協会は5日と6日について、昼の『水と空気のシンフォニー』と、夜の『アオと夜の虹のパレード』を中止するとともに、水質改善にむけた対策をとり、保健所と連携しながら、水質のモニタリングを行うとしている。

協会によると、5月26日に大阪市保健所がレジオネラ属菌の検査を実施し、菌の存在が判明。

その後協会でも自主的に、どれくらいのレジオネラ属菌がいるか調査をしたところ、4日午後6時時点で「100ミリリットル中2000CFU」という指針値を大きく上回る数値が判明したという(指針値は100ミリリットル中100CFU)。

指針値の「20倍」の菌が検出されたが、協会はこれまで、来場者やスタッフから健康被害が報告されたことはないとしている。

協会は菌が増えた原因は特定できておらず、現時点での対策としては配管の清掃を進めるほか、殺菌成分をもつ次亜塩素酸ナトリウムの投入で水質改善をはかる考えだ。

ショーの再開は、数値次第で保健所と相談のうえ決めるということだが、結果によっては中止が長引く可能性もあるとしている。

なお、万博協会は「いのちパーク」で散布されるミストの水は、海水ではなく水道水を使用していることから、水質について「飲んでも大丈夫な水」と説明している。

参照元:Yahoo!ニュース