アルミ価格予想、下半期2280ドルに上方修正 米ゴールドマン

米金融大手ゴールドマン・サックスは2日、今年下半期のアルミニウム価格予想を上方修正した。
供給超過幅が従来予想よりも縮小するとの見方から、1トン当たり140ドル引き上げ、2280ドルと見通した。
上方修正に先立つ5月30日、トランプ大統領はアルミ輸入の関税率を50%に倍増する方針を表明した。
米国では輸送や包装、建設に使われるアルミの半分を輸入に頼る。
しかし、同社はこれまでの貿易紛争による世界経済への影響について、予想よりも軽微だったと指摘。
このため今年のアルミ需要の伸びが従来予想の前年比1.1%増から1.8%増に拡大するとの見通しを発表した。
ただ、生産量増加見通しなどが要因で、26年初めにはアルミ価格が2100ドルまで下落すると見込んだ。
26年の平均価格予想は従来2540ドルだったものの、2230ドルに下方修正した。
27年予想も2800ドルから2500ドルに修正した。
同社は要因として、インドネシアで3精錬所が26年年半ばまでに稼働するとみられることを挙げた。
それぞれ年産50万トン規模で、稼働開始時期は予想よりも前倒しの形になるという。
さらに同社は、生産量増加により26年の供給余剰は100万トンと、20年以来6年ぶりの高水準になると予想した。
また「(アルミ製造の中間材料である)アルミナとエネルギー価格が低迷しているため、26年を通じてアルミは上値の重い状態が続くだろう」と指摘した。
参照元:REUTERS(ロイター)