AI企業アンスロピック、今年の売上高30億ドルに急増へ

人工知能(AI)開発を手がける新興企業アンスロピックは、今年これまでの売上高を年間の売上高に換算すると約30億ドルとなったもようだ。
約10億ドルだった昨年12月から大きく増えた。
事情に詳しい2人の関係者が明らかにした。
関係者の話では、年換算した売上高は今年3月末に20億ドルを突破。
5月末には30億ドルに達した。
消費者がオープンAIの対話型生成AI「チャットGPT」を受け入れる一方、企業はAIに幅広い関心を示しながらもAIの導入を限定的にとどめている。
関係者によると、アンスロピックの売上高急増は、主に企業へのサービスとしてAIモデルを販売したことから生じており、AIモデルに対する企業の需要がいかに拡大しているかを示すデータといえそうだ。
売上高を主導しているのはコード生成機能だ。
グーグルの親会社であるアルファベットやアマゾン・ドット・コムが支援しているアンスロピックは、コンピュータープログラミングに特化したAIで知られている。
アンスロピックとオープンAIはライバルながらも、それぞれ違う路線を進んでいる。
オープンAIは消費者向けサービスが事業の中心であり、同社のサラー・フライアー最高財務責任者(CFO)は昨年終盤、同社の売上高の大半はチャットGPTのサブスクリプションによるものだと語った。
一方でアンスロピックの消費者向け生成AI「クロード」は、チャットGPTほどは普及していない。
情報分析会社シミラーウェブによると、クロードのトラフィックは今年4月時点でチャットGPTの約2%にとどまっている。
参照元:REUTERS(ロイター)