スロバキア中銀カジミール総裁の続投、首相は「不適任」と否定的

スロバキアのフィツォ首相は1日、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるカジミール・スロバキア中銀総裁について、さらに6年の任期を担うのに適切な候補者ではないとし、主要与党は同氏再任を支持しないと述べた。
カジミール氏は2012─19年にフィツォ氏の政党SMER─SSDが率いる政権で財務相を務めた。
しかし、20年に新党Hlas─SDを結成するために分裂したグループを率いるペレグリニ氏に近いとされる。
両党は23年、連立政権を樹立したが、フィツォ氏は党の分裂を巡る経緯からカジミール氏と不仲という。
カジミール氏は1日に総裁の任期が満了。
スロバキアの特別刑事裁判所は先週、カジミール氏に汚職の罪で有罪判決を言い渡し、罰金20万ユーロ(22万6940ドル)の支払いを命じた。
フィツォ氏は会見で、連立協定に基づきHlas─SDが総裁を指名する権利を尊重するとしつつ「カジミール氏が候補としてふさわしくないと言わざるを得ない理由がいくつかある」と述べた。
スロバキアの中銀総裁は政府が指名、議会が承認し、大統領によって任命される。
カジミール氏は2期目を目指すかどうかについて公言していない。
参照元:REUTERS(ロイター)