ネコと争う姿も 大阪では絶滅危惧種 市街地に出没するキツネ 都市での目撃増加に専門家も驚き

大阪府茨木市の立命館大学で、府の絶滅危惧種に指定されている“あの動物”の姿をカメラが捉えた。
取材を進めると市街地でも次々と目撃情報が。
一体、なぜ?
引用元:Yahoo!ニュース
これは、ことし立命館大学の茨木キャンパスで撮影された映像だ。
カメラを見つめ…立ち去る動物。
そして、別の日にも…その正体は…なんと「キツネ」。
JR茨木駅からほど近い市街地に現れた。
これには茨木市民も…
(Q.キツネが出るみたいなんですけど)
【茨木市民】「…冗談ですよね?(Q.本気です)え?タヌキじゃなくて?え~」
【茨木市民】「びっくりですね。どっから来たんですかね」
キツネが市街地にいるのはどのくらい珍しいことなのか?
映像を撮影した立命館大学の研究チームを訪ねると。
【立命館大学 桜井良准教授】「大阪ではキツネは絶滅危惧種なので、絶滅危惧種が都会のド真中にいるっていうのは驚きの結果」
キツネは近年、都市化により、大阪府内に生息する数が大幅に減少。そのため今回の映像も、かなり貴重だという。
実際に、キツネの姿を捉えた場所に行ってみると…。
【立命館大学 桜井良准教授】「向こう側は学生がたくさん歩いて忙しいけど、一歩こっちに入ると、ほとんど人が来ないエリア。まさかっていう感じ。本当に2人で驚きました」
【立命館大学 高畑優専門研究員】「びっくりしすぎて、犬かと思いました」
キャンパス内の緑地にどのような野生動物がいるのかカメラを設置したところ、たまたま映ったというキツネ。
キツネが現れる夜の現場を訪れてみると…。
【記者】「かなり暗いですね」
キャンパス内は昼間と違って、暗く静まり返っている。
一方で、そのすぐ横は交通量の多い道路。
【立命館大学 桜井良准教授】「夜でもこれだけ車通りが激しい所なので、どうやって、どこからキャンパスに入ってくるのか不思議」
およそ1カ月に1回姿を現すというキツネ。
この日は遭遇しなかったが、5月9日から撮影しているデータを持ち帰り、一緒に確認してみると…。
【立命館大学 高畑優専門研究員】「なんか動きましたね今。キツネですね」
【立命館大学 桜井良准教授】「すごい動きしていますね」
なんと、キツネが映っていました!やはり、定期的にこの場所を訪れているようだ。
桜井准教授らによると、市街地でのキツネの目撃情報は増えているという。
【立命館大学 桜井良准教授】「実はキツネって、よく見かけられたりしてて、例えば名古屋市だったら結構市内でも多く見られるようになってきてる」
【立命館大学 高畑優専門研究員】「海外の方とかだと、かなり都市部に進出しやすい動物と言われています」
大阪府でもキツネの生息地は増えているのか?
生物の保全などについて研究する施設を取材すると…。
【記者】「こちら、キツネの分布状況を表した地図ですが、北部の里山だけでなく、吹田や豊中の市街地でも確認されていることが分かります」
こちらの研究所では、大阪府内に170台以上のカメラを設置。
8年間の映像を調べたところ、府内の100カ所以上でキツネが確認され、豊中市や吹田市などの市街地付近での目撃情報も増えているという。
そんな中、SNSで「“大阪市内”でキツネらしき動物を見た」との情報が次々と…。
「え、キツネ!?」
これは大阪市西淀川区で撮影された映像。
そこには「ネコ」と争う様子も!これは本当にキツネなのか?
映像を桜井准教授に見せると、「このしっぽは完全にキツネっぽいですね。人慣れしているように見えますね」と、「キツネの可能性が高い」との答えが。
取材班が調べてみると、淀川沿いを中心におよそ1年半で5件の目撃情報があった。
なかには梅田スカイビルが見えるこんな場所にも!
なぜ市街地に、そして淀川沿いに多いのか?
【立命館大学 桜井良准教授】「川添いは緑地が割とあることが多いので、そこでうまく隠れたりとか、新しい所にどんどん進出してきて、開拓してきている可能性はあります」
そして、取材を進めていると。
【記者】「たった今ですね大阪市西淀川区でキツネを見たという目撃情報が入りましたので、急きょ現場に向かっています」
視聴者からの情報では、「深夜にキツネを目撃した」ということで…取材班は急きょ現場へ。
【記者】「こちらには住宅街が広がっています。本当にキツネが現れるような場所には見えません」
周辺を探しますがなかなか姿を現さないキツネ。
【記者】「これ出会うのかなりの確率」
深夜0時すぎ…取材を始めおよそ1時間がたったその時!
【記者】「あ!動いてる・・・あああ見えます?キツネ!今、前方にキツネが確認できました」
ついに、キツネらしき動物の姿が!
しかし、我々の前に現れたのはわずか1分ほど。
その後は姿を消しどこに行ったのかは分からなかった。
私たちの身近な場所で活動をしている可能性が高い「キツネ」。
どのように共存していくのがよいのだろうか?
参照元:Yahoo!ニュース