名大病院、誤診で70代女性死亡 肝炎患者に適切な治療せず

名古屋大病院は28日、B型肝炎ウイルス感染歴のある関節リウマチの70代女性患者に対し、ウイルスが再活性化したことに気付かず、適切な治療を怠り急性肝不全で死亡した医療事故があったと発表した。
主治医が肝機能障害を薬の副作用と思い込んで誤診したことが原因とみられる。
外部の事例調査委員会が調べていた。
病院によると、女性は2008年8月に同病院のリウマチ科を受診。免疫抑制剤の投与に当たり、B型肝炎ウイルスの感染歴があることが判明したため、ウイルス量と肝機能の定期検査をすることになった。
数年にかけてウイルス量や肝機能の異常が確認されたが、主治医は薬による副作用と判断した。
16年8月からは女性の既往歴を失念し検査を実施しなかったため、ウイルスの再活性化を把握できなかった。
さらに21年4月、女性の肝機能に異常が発見された際、十分な検査をせず薬の量を半減したことで肝臓の炎症が悪化。
6月、急性肝不全で死亡した。
調査委員会は、B型肝炎ウイルス再活性化のリスクについて、院内で共有できていなかったと指摘した。
参照元:Yahoo!ニュース