ガザで乏しい物資搬入 住民の苦境続く イスラエルのネタニヤフ首相は戦闘継続の意向

パレスチナ自治区ガザへの限定的な物資搬入の再開を表明したイスラエルは21日、物資を積んだトラック約100台の入域を許可したと発表した。
物資が住民に届かない状態が続いていたが、21日には物資を安全に配分できる準備が整い、一部トラックが域内で運送を始めたとの観測もある。
ロイター通信が伝えた。
イスラエル軍は19日に5台、20日に93台のトラックがガザに入ったとした。
ガザでは200万人以上が暮らしており、国連は一日にトラック500台分の物資搬入が必要だとしている。飢えに直面する住民の状況の改善にはほど遠いのが実情だ。
ロイターは物資搬入に携わる業者らの話として、小麦粉や砂糖などを積んだトラックがガザ中部デールバラハや南部ラファに向かったと報じた。
ただ、国連関係者は21日も「住民には物資は何も届いていない」と述べており、域内の詳細な状況は判然としない。
中東の衛星テレビ局アルジャジーラ(電子版)は、イスラエル軍の攻撃で21日には少なくとも80人以上が死亡したと伝えた。
イスラエルのネタニヤフ首相は同日、「ガザ全域がいずれ管理下に入り、ハマスは完全に敗北する」と述べ、戦闘を継続する意向を示した。
ネタニヤフ政権のガザへの攻撃や物資搬入停止の方針を巡っては、欧州で反発が強まっている。
親密な関係にあるトランプ米政権のバンス副大統領も、予定していたイスラエル訪問を中止したと報じられている。
参照元:Yahoo!ニュース