「くら寿司 万博店」予約の不正転売、ハードルの“低さ”が原因? 現状と対策を本社に聞いた

SNSを操作している女性

くら寿司は16日、大阪・関西万博店の予約が転売されていることを確認したと公表し、転売や購入は行わないように注意喚起した。

一方でネット上では予約時に万博入場チケットを確認しない点などを挙げ、人気に対して予約のハードルが低いのでは、と指摘する声も上がっている。

現状と対策をくら寿司本社に聞いた。

くら寿司によると、不正転売を確認したのは、主にXなどのSNS上。

1000~2000円台の値段を付けて購入希望者を募り、DMなどへ誘導していたという。

実際の売買も確認済みだ。なおチケット販売サイトなどへの出品は5月19日時点で確認していない。

こうした状況を受け、くら寿司は16日に公式アプリで注意喚起を行った。

くら寿司の予約は、EPARK(東京都港区)の施設順番待ち予約サービスを利用していて、チケットの転売・譲渡・購入は会員規約で禁止している。

このため転売はもちろん、購入した人も不正行為とみなされ、予約取り消しやアカウント削除などの措置をとる場合があると注意を促した。

一方、Xなどのネット上では、くら寿司が予約時に万博入場チケットを確認しないことや、5月13日から公式アプリからの予約に限り30日前から予約できる(それまでは14日前から)仕様に変更した点を挙げ、予約のハードルが低さが転売につながったとする声もある。

やはり予約時に万博入場チケットの確認がない人気パビリオン、イタリア館でも予約の転売は確認されている。

くら寿司は、アプリ予約の仕様変更について「予約する人の中には、『くら寿司の予約がとれたら万博に行く』という方もいる。1カ月前から予約を可能にすることで、万博を含む旅行の計画を立てやすくなる」と説明。

予約時に万博の入場チケットを確認しないのも理由は同じ。

利用者の優先順位に配慮したかたちだ。

不正転売対策については「公式アプリでの予約は入会登録をしなければならず、(転売した)アカウントを把握している。

すでに予約取り消しやアカウント削除などの措置を講じたケースもある」と話す。

また注意喚起を行った後は転売していたアカウントからの自主的なキャンセルもあり、現状でそれ以上の対策は予定していない。

大規模な、あるいは組織的な転売行為ではないと判断したのだろう。

「転売は売る側、買う側ともに不正行為で、店舗にとっては迷惑行為。仮に体調不良など仕方のない理由で来店できなくなった場合でも、他人に譲ったりはせずキャンセルしてほしい。そうすれば他の人が予約できる」(くら寿司)

参照元∶Yahoo!ニュース