3校で配慮欠く内容 校歌指導で埼玉県教委が調査結果を公表 上級生が怒鳴る、竹刀で床をたたく―など 「生徒同士とはいえ、上級生から新入生に威圧的な指導があったことは重く受け止めている」

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埼玉県立浦和高校で新入生に対し高圧的な校歌指導が行われていた問題で、県教育委員会は19日、県立高校を対象に実施した校歌指導に関する調査の結果を公表した。

3校で上級生らによる配慮を欠いた指導が行われていたことが判明し、県教委は適切な指導を徹底していくとしている。

調査では、県立高校全137校に2022~24年度の3年間に行われた校歌指導についてアンケートを実施。

8校で上級生が新入生に対して歌唱指導を行う校歌指導が行われていた。

うち3校で、上級生が新入生の近くに寄り大声で怒鳴りつける、新入生を個別に指名して一人で歌わせる、竹刀で床をたたく―など配慮に欠ける指導が行われ、生徒や保護者から指導方法の改善を求める意見があった。

浦和高には00~24年度の25年間に行われた校歌指導の状況について、校内資料の確認や勤務経験者に対するアンケートを実施。

校歌指導が原因で生徒が不登校や退学などになった可能性のある事案が1件確認された。

県教委は、校歌指導について生徒の自主・自立を重んじる校風や伝統の上で実施していたが、実際に苦痛を感じている生徒がいたことから、上級生に対する教員の指導、校長や教頭の教員に対する管理・監督が不十分だったとした。

配慮に欠ける指導行為は、本年度までに全ての学校で改善されたという。

今後は、生徒間や生徒と教員の信頼関係に基づく学校づくりを進め、校歌指導において人権に配慮して実施するなど適切な指導を行うとした。

県教育局県立学校人事課は「生徒同士とはいえ、上級生から新入生に威圧的な指導があったことは重く受け止めている。校長会議などを通じて適切な指導を徹底したい」とコメントした。

参照元∶Yahoo!ニュース