グリーンランドは米との安全保障協定による恩恵拡大を期待 外相

デンマーク領グリーンランド自治政府のモッツフェルト外相は15日、グリーンランドは1951年に米国とデンマークが結んだ安全保障協定からより多くの恩恵を得たいと述べつつ、欧州連合(EU)にも関係の強化を呼びかけた。
EU高官との協議のためにブリュッセルを訪れた際に行われたロイターとのインタビューでの発言。
トランプ米大統領はグリーンラド領有に意欲を見せ、武力による取得の可能性も排除していない。こうした姿勢に対してグリーンランドとデンマークの指導者は反発している。
1951年の協定は、デンマークとグリーンランドへの通知を条件に、米国にグリーンランド領内で自由に移動し、軍事基地を建設する権利を認めている。
モッツフェルト氏は「米国の安全保障協定からより多くを得たい」と述べ、グリーンランドは気候変動や教育、ビジネスの分野で米国との協力拡大を望んでいると付け加えた。
またEUとの関係について「より双方向的かつ直接的な協力を欲している」と述べ、関係の強化やグリーンランド経済の多様化につながることへの期待を示した。
グリーンランドとEUは2023年、持続可能な原材料バリューチェーン開発のための戦略的パートナーシップに関する覚書に調印している。
参照元:REUTERS(ロイター)