ケネディ厚生長官、ワクチン疑念発言巡り与野党議員が追及

ワクチンを接種している人

ケネディ米厚生長官は14日に上院の保健教育年金労働委員会が開いた公聴会で、ワクチンの試験や安全性を巡るこれまでの間違った発言について与野党双方の議員から厳しく追及された。

ケネディ氏が厚生長官就任以来、議会に登壇したのは初めて。

同氏は長らくワクチンの安全性や効果に懐疑的な発言をしてきたが、長官指名承認の公聴会では既存のワクチン基準を守ると約束していた。

しかし与党共和党所属で同委員会委員長を務めるビル・カシディ上院議員は、ケネディ氏が新型コロナウイルスワクチンは対プラセボ(偽薬)の臨床試験しか行われていないと述べたのは真実ではないと指摘した。

カシディ氏は「新型コロナ、はしか、(子宮頸がんを引き起こす)HPVのワクチンや他の一部のワクチンは、従来のバージョンに対する試験も実施されているというのが(正しい)記録だ」と述べた。

野党民主党のクリストファー・マーフィー上院議員は、ケネディ氏が指名承認公聴会で表明した方針を守っていないと批判。

「就任すると早速、ワクチン承認の新たな基準を発表し、現行の枠組みを劇的に逸脱すると誇らしげに言及したが、複数の専門家はそうした逸脱が承認の遅れにつながると言っている」とかみついた。

さらにマーフィー氏は「あなたは、はしかワクチンを支持しながら、これまでずっとこのワクチン(の評価)を傷付けてきている。はしかワクチンの効果はすぐ弱まるとか、安全性のための試験が適切に行われていないとか、人工中絶された胎児の細胞が含まれているとか」と強調した。

これに対してケネディ氏は、そうした過去の発言を認めた上で「私は何か問題があると分かった場合、人々に全てが安全で効果があると伝えるつもりはない」と答えた。

参照元:REUTERS(ロイター)