イスラエル首相、ハマス壊滅の完遂を約束 数日内に「総力で」攻撃へ

イスラエルのネタニヤフ首相は、イスラム組織ハマスに対する戦争を全面的にエスカレートさせる命令を数日以内に下すと表明した。
ハマスがさらに人質を解放するとしても、ハマス壊滅を目指す軍事作戦の一時的な停止にしかならないと主張した。
ネタニヤフ氏は12日、負傷した退役軍人に対して、パレスチナ自治区ガザでの戦闘開始から1年7カ月を経てイスラエル軍は「任務を完遂する」用意を進めており、「総力を持って」攻撃する準備を整えていると明らかにした。
「任務完遂とはつまり、ハマスの打倒だ」とネタニヤフ氏は述べた。
同氏の発言は、首相府が発表した発言記録に基づく。
「ハマスは『人質をさらに10人解放するから攻撃を停止して欲しい』と言うかもしれない。それならいいだろう、人質を引き渡せ。連れて帰る」とネタニヤフ氏は述べつつ、「だが、いかなる状況でも、われわれが戦争を止めることはない。一定期間の停戦はあり得るが、われわれは最後まで貫徹する」と続けた。
ハマスは米国と合意を結び、米国とイスラエルの二重国籍を持つ最後の生き残りの人質を12日までに解放した。
ハマスは引き続き58人の人質を捕らえているとされる。
このほぼ全員は戦争のきっかけとなった2023年10月の攻撃で連行した人々だが、生存者数は半分に満たないとみられる。
ハマスは米国など多くの国からテロ組織に指定されている。
国連が深刻な人道危機が起きていると指摘するガザでの戦争を巡っては、国際的な戦争終結努力も続いており、トランプ米大統領とサウジアラビアのムハンマド皇太子による13日の会談でも議題となる見込みだ。
一方、エジプトと並んでガザ問題の主要仲介国を務めるカタールにイスラエルの交渉団は到着し、これにトランプ氏も14日に加わる見通しだ。
ハマス傘下の保健当局によると、ガザでの戦争で5万2000人余りのパレスチナ人が死亡し、イスラエルの空爆やその他の攻撃で領土の大半は破壊された。
イスラエル側は戦争で400人余りの兵士を失った。
参照元:Yahoo!ニュース