経常黒字、3月として過去最大、所得収支・貿易黒字がけん引 財務省

財務省が12日発表した国際収支状況速報によると、3月の経常収支は3兆6781億円の黒字だった。
対外投資からの収益と貿易黒字が増加し、3月としては過去最大の黒字。
ロイターが民間調査機関に行った事前調査の予測中央値は3兆6780億円程度の黒字だった。
比較可能な1985年以降で過去最大の経常黒字となった2月からはやや縮小したものの、海外保有資産からの収入を示す第1次所得収支に支えられ、前年同月比で黒字幅を拡大した。
自動車や半導体等製造装置の輸出増などで貿易収支も5165億円の黒字と黒字幅を拡大し、サービス収支の192億円の赤字を相殺した。
貿易・サービス収支は全体で4973億円の黒字だった。
第1次所得収支は前年同月から3129億円増えて3兆9202億円の黒字、第2次所得収支は1209億円減って7394億円の赤字だった。
米国が6日に発表した3月貿易収支は関税政策の駆け込み需要で過去最大の赤字だったが、財務省担当者は日本の貿易黒字が増加した要因について「判然としないためコメントしない」とした。
旅行収支は、堅調なインバウンド(訪日外国人)の伸長に支えられ、5561億円の黒字と、前年同月の4568億円から拡大した。
2024年度の経常収支は30兆3771億円と過去最大の黒字だった。
第一次所得収支が41兆7114億円と過去最大の黒字、旅行収支も過去最大の黒字だった。
参照元:REUTERS(ロイター)