漁師のなかには水揚げ量が「例年の1割」とする人も ホタテ大量死 「陸奥湾ホタテ」の落札価格は3回連続で過去最高値を更新「前回も考えられない値段だったけれども…」募る危機感 

帆立を撮影した写真

青森県の陸奥湾の「養殖ホタテ」が、入札で3回連続で過去最高値を更新しました。

2024年の夏以降、ホタテが大量に死んでいるためで、平内町の漁師のなかには水揚げ量はいつもの年の1割とする人もいて、危機感を募らせている。

9日朝の平内町漁協の小湊支所。

いつもの年であれば3月後半から始まる水揚げは、2025年は5月上旬からようやくはじまった。

ただ、漁師の表情はさえない。

漁師「全然だめ。普段の3分の1以下。2割とか」「初めてですね。ここ2年くらい前から徐々に出荷量が減って、今年は1割くらい」

2024年の夏以降、大量に死んでいる「陸奥湾ホタテ」。

小湊支所では、本来多いときには1日に100トンほど水揚げされることもあるが、9日はわずか1.7トンに留まった。

深刻な品薄は、値段にも如実に表れている。

9日は陸奥湾ホタテの今シーズン3回目の入札が行われ、加工業者が県内の10の漁協と支所が5月27日までに水揚げする予定のホタテ、約1265トンを落札した。

落札価格は3回連続で過去最高値を更新し、1kgあたり475円。

前回からの上げ幅90円も過去最大だ。

むつ湾漁業振興会 立石政男 会長「前回の385円も考えられない値段だったけれども、それよりも90円上がった。本当にびっくりしている。高くなれば、ホタテを買わず、離れていくという心配もある」

「陸奥湾ホタテ」の次の入札は5月27日に行われるが、ホタテの品薄は解消の見通しが立っておらず、当面は漁師・加工業者ともに、かつてない事態に向き合わざるを得なくなっている。

参照元:Yahoo!ニュース