FRB、3会合連続で利下げ見送り インフレ懸念、動向見極めと判断

米連邦準備制度理事会(FRB)は7日、政策金利の誘導目標を4.25~4.5%に維持すると決めた。
トランプ米政権の関税引き上げで物価上昇(インフレ)が再燃する懸念が強まっており、経済動向の見極めが必要と判断した。
FRBが利下げを見送り、政策金利を据え置くのは1月以降、3会合連続。
米連邦公開市場委員会(FOMC)を6、7日に開いて決めた。
1~3月期の米経済が3年ぶりにマイナス成長に転落するなど、トランプ関税による打撃で今後米国の景気は悪化する見通し。
トランプ大統領は中央銀行の「政治的独立」の原則に反し、繰り返しパウエル議長に利下げを求めている。
3月の米消費者物価指数は前年同月比2.4%上昇で、FRBの目標(2.0%)をやや上回る水準にとどまった。
ただ、トランプ政権は4月に全ての貿易相手国を対象にした大規模な「相互関税」を始め、中国に対しては計145%の追加関税を発動済み。
今後米企業が小売価格に関税コストを上乗せし、多くのモノの値段が上昇する恐れがあり、利下げすればさらに加速する恐れがある。
FRBはピーク時に9%を超えた記録的インフレが沈静化に向かっていると判断して、2024年9月以降、3会合連続で計1%の利下げを実施。
だが、年明けに発足したトランプ政権下でのインフレ再燃リスクを警戒し、1月に4会合ぶりに金利を据え置いた。
参照元:Yahoo!ニュース