トランプ氏、教皇姿のAI画像を投稿 カトリック教徒から批判の声

ホワイトハウスの外観を撮影した画像

米国のトランプ大統領がSNSに自身をローマ教皇に模した人工知能(AI)生成の画像を投稿した。

ローマ教皇フランシスコの死去に伴い、次期教皇を決める秘密選挙「コンクラーベ」の開始を数日後に控えるなか、カトリック教徒からは悪趣味だと批判の声が上がっている。

トランプ氏は2日、自身のSNSトゥルース・ソーシャルに生成画像を投稿。

画像では、白の祭服と教皇の帽子を身に着けたトランプ氏が人差し指を立てている。

この画像は後に、ホワイトハウスの公式X(旧ツイッター)のアカウントでも共有された。

トランプ氏はこれより前、「ローマ教皇になりたい」との冗談を口にする場面もあった。

トランプ氏はカトリック教徒ではないが、フランシスコ教皇の葬儀には参加していた。

バチカンでは現在も公式の服喪の期間が続いている。

今回の画像が世界14億人の信者の次期指導者を選出する任務に対する大きな妨げになると主張する人はいないものの、コンクラーベに出席する枢機卿などから批判の声が上がっている。

バチカンの報道官はこの件についてコメントしなかった。

フィリピンの枢機卿パブロ・ビルヒリオ・ダビド氏はフェイスブックへの投稿で、「全く面白くない」と述べた。

ニューヨーク大司教のティモシー・ドラン枢機卿は記者から不快感を覚えたかとの質問に対し、「ええ、よくなかった」と答えた。

イタリアのレンツィ元首相も、画像について、カトリック教徒を侮辱するものだと非難。

「これは、信者を怒らせ、組織を侮辱するものだ。右翼の世界のリーダーがふざけるのを楽しんでいることを示すものだ」と指摘した。

イタリアの主要紙レプブリカは「幼稚」という言葉を使い、トランプ氏を「病的な誇大妄想」と批判した。

ホワイトハウスはトランプ氏のカトリック教徒を支持する姿勢を擁護した。

レビット報道官は、トランプ氏がフランシスコ教皇の葬儀に出席するためイタリアを訪問したとし、カトリック教徒と宗教の自由に対する揺るぎない擁護者だと強調した。

参照元:Yahoo!ニュース