「10代の脱毛が右肩上がり」広がる“子どもの脱毛”ナゼ?

美容脱毛をイメージした画像

男性でも通う人が増え“身だしなみ”の1つになってきている脱毛だが、 子どもの脱毛も増えているという。

その背景には何が?

また、リスクはないのだろうか?

「まずは太ももからやっていきますね」

東京・渋谷にある男性専用の総合美容医療『ゴリラクリニック』道玄坂院。

施術用のベッドに横たわり、太ももやふくらはぎ、足先までと医療レーザー脱毛を受けているのは中学2年の男子だ。

料金は1回3万2800円(下半身脱毛)。

大人と比べると3万円ほど安い値段ではあるが、なぜ脱毛をしようと思ったのだろうか?

太ももなどの脱毛・中2男子:「体育の時とか暑いと短いズボンはいてたり、プールの時とか肌見せることがあるので、やっぱ恥ずかしい」

実はこのように、大人が思っている以上に子どもは体毛に悩んでいるようだ。

<子どもから相談された外見(容姿)の悩み>に関する調査では
▼【小学生】1位⇒体毛 2位⇒髪 3位⇒体型
▼【中学生】1位⇒肌 2位⇒体毛 3位⇒髪
(※美容皮膚科「リゼクリニック」調べ)

実際に街で聞いてみても…

中2女子:「周りに美意識高い子多くて」「男子に『毛生えてるよ』みたいな。それが本当に嫌で」

小5女子:「親は別に毛は濃くないって言うけど、周りの子があんまり生えてないから自分が濃いのかな?って」

中には、見た感じはほとんど毛が目立たない腕を気にする男子も。

小4男子:「友達に毛を見せて『ダッサ』って言われたら、これはちょっと気まずいと思って脱毛をやろうと思ったことはある」

そして実際に脱毛をしたという子の中には小学生も。

「なんか毛がチクっとして嫌だった。やってるけど全然痛くない」(小3女子)

「小学5年生の時に脱毛した」(中3女子)

「最近学校内でもツルツルの人が多い。 夏とかは剃るのが面倒臭いから脱毛した」(高2女子)

また、脱毛に興味をもつ子どもが増える背景には、SNSで見るアイドルやインフルエンサーの影響もあるようだ。

高1女子:「最近の流行っているアイドルとかがスゴく肌スベスベで毛も1本もないみたいな。だからそれに結構憧れて」

先ほどのクリニックでも、子どもの脱毛ニーズは増えているという。

『ゴリラクリニック』太田博之医師:「10代の方の脱毛の人数で見ていくと、明らかに右肩上がりで増えてきている」

2014年に「64人」だった【10代の患者数】は、2024年には「1万664人」と“10年で166倍”に。

3月からは受け入れ年齢を15歳から8歳に引き下げたという。

もちろんカウンセリングは親同伴で行われ、医師から「レーザーを打つとリスクというのがある。炎症や火傷が起きたり、傷として残ってしまう可能性がある」といった、リスクの確認もしっかり行われる。

こどもの脱毛について、親世代の考えは様々だ。

「まだ成長期なので ちょっと早いんじゃないかな」(50代女性)

「肌荒れとか大丈夫なんですかね?子どもで」(30代女性)

「本人の体の負担であったり、本当に永久的なものなのか」(30代女性)

否定的な意見が出る一方で、中学生の時から脱毛に通い始めた娘がいる母親からは…

母親:「私も大人になってから永久脱毛したので、子どもも早い方がいいかなと思って」

しかし、子どもが脱毛しても 本当に大丈夫なのだろうか?

『慶應義塾大学病院』皮膚科専門医 大内健嗣医師:「基本的には大丈夫。子どもの皮膚の成長がレーザー脱毛することで妨げられるとか、そういったことは報告されてない」

基本的には年齢に関係なく、脱毛することに問題はないという。

ただし、施術を受けるタイミングは考えた方がよいとのこと。

大内医師:「お子さんの毛というのは大人に比べて細くて柔らかいので、一時的にレーザーを当てることで濃くなる、硬毛化現象というのが起こり得る。あまり早いタイミングで脱毛すると、成長するとまた毛が生えてくるので、脱毛を再開しなくてはいけなくなる可能性が高い」

そのため、【脱毛を始める年齢】としては、女子⇒約15歳、男子⇒約16歳が好ましいとのことです。

大内医師:「本当に毛のことで悩んでいて脱毛することでその悩みが解消するのであれば、気をつけてやれば10歳くらいからでも安全にできる施術」

低年齢化する美容意識とともに広がる「子どもの脱毛」。

みなさんはどう思うだろうか?

参照元:Yahoo!ニュース