高速のガソリン代を節約するには? JAFに聞く燃費をよくする方法

高速道路をイメージした画像

車で遠出する機会が増えるゴールデンウイーク(GW)。

気になるのは、高止まりするガソリン代だ。

少しでも節約するにはどうすればいいのか。

日本自動車連盟(JAF)の担当者に聞いた。

JAFは今年1月、東名高速道路の御殿場インターチェンジ(IC)から新東名高速道路の新城ICまでの約160キロの区間で、さまざまな条件で燃費を比較する実験をした。

使用した車はトヨタ自動車のミニバン「ノア」のハイブリッド車(HV)4台とガソリン車1台。

いずれもガソリンを満タンにし、運転者の体重差は重りを載せて調整した。

そのうえで、定速走行・車間距離制御装置(ACC)を使うHVを時速80キロ、100キロ、120キロ(最高速度規制で認められている区間のみ)で走らせた。

また、ACCを使わないHVと、ACCを使うガソリン車をそれぞれ時速100キロで走行させた。

その結果、ガソリン1リットル当たりの平均燃費は、HV時速80キロ=24.4キロ▽HV時速100キロ(ACC使用)=20.7キロ▽HV時速100キロ(ACC不使用)=19.1キロ▽ガソリン車時速100キロ=17・7キロ▽HV時速120キロ=17.1キロ――となり、HV時速80キロが最も燃費がよくなった。

HV時速120キロとガソリン車時速100キロは数値が近く、HVでも速度を上げればガソリン車と燃費があまり変わらなくなることも判明した。

「JAF認定セーフティアドバイザー」の杉本実さん(63)は「空気抵抗は速度の2乗に比例するため、速度が上がるほど走行に大きな力が必要となり、ガソリン消費量も増加します。速度を上げると前方の車との距離が縮まり、一度減速して再び加速することが増えることも影響していると思われます」と分析する。

また、HV時速100キロでACC使用の平均燃費は、不使用より1リットル当たり1.6キロ上がった。

これは、アクセルを踏む時間が短くなるとともにブレーキを踏む回数も少なくなり、加速や減速が抑えられたためだと考えられる。

今回の実験でかかったガソリン代はどうか。

ガソリン1リットルの価格を185円(実験をした週のレギュラーガソリンの全国平均)として計算したところ、HV時速80キロ=1228円▽HV時速100キロ(ACC使用)=1448円▽HV時速100キロ(ACC不使用)=1569円▽ガソリン車時速100キロ=1693円▽HV時速120キロ=1753円――となった。

最も安いHV時速80キロと、最も高いHV時速120キロでは525円の差があったが、所要時間では時速120キロのほうが約30分、到着が早かった。

525円の節約か、30分の時間短縮かの選択について、杉本さんは「安全運転の視点ではスピードが上がれば上がるほど視野が狭くなり、落下物などに対応できる時間も短くなります。早く到着したいなら、早く出発し、燃費のいい安全な速度で走ることがお勧めです」と話す。

一方で、燃費をよくするためにできることは他にもある。

JAFでは「エコドライブ10のすすめ」として、加速や減速の少ない運転に加え、タイヤの空気圧のチェック、不要な荷物を降ろすことなどを提案している。

参照元:Yahoo!ニュース