イクラ高騰100g2500円 店も悲鳴「客も手が出ない」 海水温上昇?「サケ戻らず」

イクラを撮影した画像

「海の宝石」とも呼ばれる人気のイクラの価格が今、高騰し「これ以上値上げできない」と嘆く店も出てきている。

東京・上野で開催中の「北海道物産展」。

この店一番の集客力を誇る毎年恒例の催しだ。

北海道グルメが並ぶなか、ひときわ目を引くのが海の幸。

外せないのが、イクラだ。

市場めし兆 小野崎良介さん「小さい子どもはイクラが好きなので、自然と人気になっていくんですかね」

汐音 新川浩仙さん「赤が映えて、すごいおいしそうに見える」

味や華やかさからも重宝されるイクラですが、その価格に頭を抱える。

新川さん「イクラはすごく値段上がっている。利益もそうだが、売り上げに比重を置いて頑張っている」

量り売りをする店もある。

山丁長谷川商店 佐川正美さん「(営業して約3時間で)もうかなり出ている。ちょうど半分くらい」

100グラム2500円。これが、精一杯安くできる価格だという。

佐川さん「今もう限度。(これ以上は)お客さんの手が出ない」

ふるさと納税の返礼品として求める人も多くいる。

北海道白糠町では、先月までの1年間で一番人気の返礼品。

ただし、100グラムあたりの寄付金額を見てみると、北海道産のイクラは数年で1000円以上高騰している。

なぜイクラの高騰が続いているのだろうか?

白糠町でイクラを加工する会社によると、サケの漁獲量が減少しているという。

広洋水産 営業部 工藤啓介部長「放流している数はきっと同じぐらい放流しているが、帰ってこない状態。海に出て水温によって死んでいるのか、他の魚に食べられているのか」

去年、北海道で獲れたサケは、4万7000トンと11年前より3分の1程度まで漁獲量が減少した。

広洋水産は20年前、北海道産のイクラを1キロおよそ3000円で販売していたが、現在は1キロ1万円から2万円と3倍以上の価格になった。

イクラの輸入も始めたが、北海道産のイクラとの違いをこう語る。

工藤部長「海外のものは凍結回数が1回多い。その1回の差は結構大きく、おいしいおいしくないでいうと変わる」

漁獲量の回復を願いながら、今後も企業努力を続けると意気込む。

工藤部長「かなわないのであれば、海外から買ってくるしかないが、天然のサケの卵のレベルは維持したい」

参照元:Yahoo!ニュース