「時東ぁみ」4年半の不妊治療で授かった3歳息子への特別な思い 「2人目を考えないわけじゃないんですが…」 

妊娠している女性を撮影した画像

「元祖・メガネっ子アイドル」として一世を風靡し、今年デビュー20周年を迎える時東ぁみさん(37)。

防災士の資格を生かした活動について、そして結婚、不妊治療など家族のことについてもうかがった。

時東さんは2007年に防災士の資格を取得。

以来グラビアアイドル・タレントとは別のもう一つの軸として、防災に関して発信する活動を続けている。

それはなぜか。

時東さんは芸能の仕事を始めたときから、「一生芸能人として仕事ができるほど、簡単な世界ではない」と感じていた。

なにかもう一つ別の軸をつくりたい。

そう考え模索しているときに防災士の資格を知り、「防災を勉強したら、いざというときに家族を守れるな」という気持ちで勉強を始めたという。

時東さんが資格取得を目指した当時は、資格保持者は2万人ほどしかおらず、座学の講義でも女性は時東さんだけ、という状態だった。

東日本大震災や熊本地震など、大きな災害を経て「防災」がクローズアップされ、直近の保持者は30万人以上に増えた。

最近では企業として取得を推進するような動きもある。

だが、大半の人が資格を取得しただけで終わってしまっているのも現状だ。

「防災って本当に毎年変わっていくんですよね。法律も変わりますし、やれること、やっていいこともどんどんアップデートされているんです。例えば以前は地震が起きたら地域の指定された避難所に行きましょう、というのが常識だったんですが、今は家が安全なのだったら、できるだけ在宅避難をしましょう、という方向に変わってきています」

時東さんは防災に関するラジオ番組を2つ、配信番組も1つレギュラーを持っており、常に発信し続けている。

防災に関する法律や知識を、時東さんなりに噛み砕いてわかりやすく伝え、少しでも多くの人に興味を持ってもらうように心がけている。

もともと子どもが大好きだった時東さん。

結婚したら自然に授かるものだ……と思っていたが、半年たっても兆候が見られなかった。

夫は年齢が一回りほど上ということもあり、健康診断も兼ねて検査に行ったのが、不妊治療のスタートになった。

検査をしてみてもお互い何の問題もなかったが、なかなか子どもには恵まれない。

人工授精から顕微授精へと移行し、転院もして、トータル4年半。

顕微授精3回目でようやく子どもを授かり、22年3月に第1子となる男の子を出産した。

不妊治療に取り組んでみて感じたのは、体力も精神力も削られるということ。

さらに保険適用前だったので、治療費の負担も重くのしかかった。

「お金を使って精神を削っているようなものですよね。初めての支払いのときは本当に金額にびっくりしたんですけど、『みんなやってるから顔に出さないでおこう』みたいな雰囲気もありました」

加えて、時東さんの不妊治療中は新型コロナウイルスの影響があり、コロナ前は夫と2人で行っていた病院も1人で行くことになった。

これでできなければ保険適用まで待とう、という最後のタイミングで妊娠がわかった。

もちろん喜びは大きかったが、妊娠してからの健診も1人で行くことになり、不安が募った。

出産当日だけはなんとか夫が立ち会えたものの、「全部1人でやってました」と思い返す。

「だから結婚も含めて、そんなにキラキラしてないですよね。『私、頑張った』という感じです」

つらい不妊治療を続けられたのは、とにかく夫がポジティブだったからだという。

「とにかく、前しか見ていない! みたいなタイプだったので、ずっと励まされてきました。もちろん結果が出てダメだった、という瞬間って1回へこむし、つらい……となるんですけど、夫が励ましてくれるから、帰る頃には元気になってるみたいな感じでした。だから私は、自分の経験も踏まえて、いま頑張っている人たちを励ましたいなって思っています。2人目を考えないわけじゃないんですけど、それよりもみんなを応援しているほうが幸せなのかなと思います」

息子はいま3歳になった。

「息子もかわいいんですけど、パパが子どもにデレデレになっている姿もいいんですよ」と思わず笑みがこぼれる。

4月から幼稚園に入園し、若干の寂しさを感じつつも、自分の時間ができることが楽しみでもある。

「まずはめちゃくちゃ我慢している予定を、全部入れようと思っています。ジムや病院、骨盤矯正とか、体のメンテナンスをまずしたいですね。あとは子どもが幼稚園に行っている間は動けるので、仕事ももっとできるなと思っています。今年デビュー20周年ですが、『老いに逆らわずに進化する』がテーマです。見た目もそうですし、防災のアップデートもしていきたいです。お母さんとしても常にきれいにかわいくいたいし、時東ぁみとして応援してくださっている皆さんには、『上手に年をとってますね』と言われたいなと思っています」

参照元:Yahoo!ニュース