赤沢氏が「フライング」? 再訪米のアポないまま与党内で根回し

トランプ米政権との2回目の関税交渉で、赤沢亮正経済再生担当相らがベッセント米財務長官らと面会の約束を取り付ける前に、再訪米の日程(30日~5月2日)を固め、与党内に根回ししていたことが、複数の日本政府関係者への取材で明らかになった。
16日の初回交渉後、赤沢氏は月内にも再訪米すると表明しており、交渉が計画通りに進んでいると演出する狙いがあったとみられる。
ただ、「フライング」とも取れる状況に、政府・与党内から「何も決まっていないのに根回しするのはいかがなものか」との声が上がっている。
外交交渉では通常、重要な会談の見通しが立った後に訪問期間を決めるが、今回は順番が逆になった。
政府は24日に与党幹部らに訪米日程を伝え、事前に了解を得たが、25日昼の時点でもベッセント氏らとのアポイントメントは取れていなかったという。
ベッセント氏は23、24両日に主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を主催するなど、多忙を極めているのが要因とみられる。
アポがない中で訪米日程を根回しした点に、政府内から「交渉にも影響が出かねない」と懸念する意見も上がっている。
赤沢氏が30日に出発した場合、米ワシントンに到着するのは同日中で、帰国時は5月1日昼に出発する必要がある。
このため、ベッセント氏と会談するタイミングは、現地時間で30日午後が有力で、1日午前も可能だが時間的な余裕は少ない。
参照元:Yahoo!ニュース