正倉院宝物「虹龍」の動物を特定

正倉院に伝わる宝物のうち、ミイラ状の動物の遺体「虹龍(こうりゅう)」について、宮内庁正倉院事務所は動物を特定する調査を行った。
宮内庁正倉院事務所は、牙や角など動物由来の素材が主体となった宝物、あわせて53件を対象に調査を行った。
こちらは動物のミイラとされる宝物「虹龍」。
宝庫内に入れられた経緯が謎に包まれていて、人為的に持ち込まれたのか動物が自ら侵入したのかわかっていない。
約70年ぶりに4点の「虹龍」の動物を特定する調査が行われ、歯の形や並び方などからニホンテン、コウベモグラと改めて特定された。
こちらの2点は前回の調査で鳥類ということだけわかっていたが、骨の大きさなどからそれぞれカラス科、ハト科の体の一部であることが新たにわかった。
このほか、ニホンテンの断片を使って放射性炭素年代測定を行ったところ、ニホンテンが宝庫内に入ったのは11世紀中頃から12世紀中頃と推定されたという。
これらの調査報告「正倉院紀要」は正倉院のホームページで公開されている。
参照元:Yahoo!ニュース