農相、コメ輸入拡大に懸念 農家の意欲減退、生産減少の恐れ

農林水産省の外観を撮影した画像

江藤拓農相は22日の閣議後記者会見で、日米関税交渉で米国側が問題視しているコメの輸入枠について、米国産などの主食用の輸入を拡大することに懸念を示した。

農家が生産意欲をなくし、国内生産量が大幅に減少するなどの影響が出てくる恐れがあると指摘。

「主食を海外に頼ることが国益なのか、国民全体として考えていただきたい」と述べた。

米国側は日本政府が管理する無関税のコメ輸入枠の制度や、枠外での輸入にかかるコメの関税の高さを問題視している。

国内でもコメ価格高騰を受け、輸入拡大を求める声が出始めている。

財務省の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会も15日、主食用の枠を拡大するなど輸入米の活用を進めるべきだと提言した。

江藤氏は、米国側から受けた農林水産品に関する具体的な要求内容については回答を控えた。

ただ要求によっては日米貿易協定の見直しに踏み込む可能性があるため「政府としてどう判断するかは極めて厳しい」と述べた。

参照元:Yahoo!ニュース