ロシアが北海道近海で軍事演習を通告、「無害通航権」停止も 日本政府は抗議

ロシアの国旗を撮影した画像

ロシアが北海道近海を含む広範な海域で軍事演習を行うと通告し、日本政府が抗議したことが18日、分かった。

外務省などによると、演習の指定地域は北方領土も含む海域で、近年では異例の広範囲という。

ロシアは16日、同じ北方領土の周辺海域で日本船舶を含む各国の「無害通航権」を停止しており、日本政府は動向に警戒を強めている。

外務省によると、ロシア側は17日、北海道近海や北方領土を含む海域で同日から22日まで、射撃訓練を行うと通告した。

外務省は17日、外交ルートを通じ、ロシア側に「今回の射撃訓練を含む北方四島におけるロシアによる軍備強化の動きは、わが国の立場と相いれず、受け入れられない」と厳重に抗議した。

演習の指定地域には北海道東方に加え、歯舞群島、国後島、色丹島などの海域が含まれており、政府関係者は「これほど日本に近接し、広範囲の演習通告は近年なかった」としている。

北方領土をめぐってロシアは16日、周辺海域での各国船舶の「無害通航権」を停止すると通告。

国連海洋法条約では沿岸国の安全を侵害しない限り、他国の領海を自由航行できる「無害通航権」を認めており、日本政府は外交ルートで抗議したが、外務省によると無害通航権停止の理由は説明されなかった。

一方、ロシアは17日、6月に自衛隊が北海道で実施予定のミサイル発射訓練をめぐり、外交ルートで日本側に抗議してきた。

ロシア側は日本のミサイル訓練を「挑発的軍事活動」などと批判したという。

外務省は「今回のロシア側の北方領土での射撃演習との関連は不明」としている。

参照元:Yahoo!ニュース