被害者の戸籍付票の写し、市が加害者側に誤交付 転居費など85万円賠償へ

山口県萩市が、住民票の写しなどの交付が制限されている被害者の住所が記載された戸籍の付票の写しを、加害者側に誤って交付していたことが分かった。
市は慰謝料40万円と転居費45万円の計85万円の損害賠償金を被害者に支払う方針。
現時点で、誤交付に伴うトラブルは確認されていないという。
市によると、被害者はストーカーやDV(配偶者らからの暴力)などの支援措置の対象者で、加害者側に住所が伝わらないようにシステム上で制限がかけられていた。
しかし昨年10月、加害者の代理人弁護士からの請求があり、市民課の職員が戸籍の付票の写しを郵送した。
職員は、請求書の依頼元が空欄だったが、弁護士の職権による依頼のため交付できると思い込んでいたという。
今年2月に被害者から連絡を受け判明した。
市はプライバシーの保護を理由に、被害者と加害者の性別や関係性などを明らかにしていない。
市は今月開会の市議会に、損害賠償を盛り込んだ今年度一般会計補正予算案を提案する。
田中文夫市長は「深く謝罪する。再発防止のため、適正な事務への職員の意識を高める」とのコメントを発表した。
参照元:Yahoo!ニュース