タイ、米関税で最大80億ドルの損失も 牛肉などの輸入検討 政府高官

タイの国旗を撮影した写真

タイ政府高官は2日、米政府が相互関税でタイと同率の関税を課せば、同国経済が70億─80億ドルの損失を被る可能性があると指摘した。

ただ、貿易交渉に向けた戦略があるとの認識も示した。

商務省高官は、タイの半導体輸出に米国が25%の関税を課す可能性があるとし「タイは農産物・工業品で米国よりも11%高い関税を課している。関税を11%上乗せされれば、70億─80億ドルの損失が発生する可能性がある」と述べた。

タイ政府は米国の関税を回避するため、トウモロコシ、大豆、原油、エタンの輸入を増やし、対米貿易黒字を縮小する意向を示している。

商務省のデータによると、タイの昨年の対米貿易黒字は354億ドル。

米政府はタイとの貿易赤字が456億ドルに達すると指摘している。

同高官は米国産の牛肉と酒類の輸入のほか、米国製品への関税引き下げも検討していると発言。

「(モノの)輸入や関税の引き下げだけでは不十分だ。あらゆる次元、あらゆる方法を検討していく」と述べた。

米国からの航空機の購入やリースについてタイ国際航空に協力を求める考えも示した。

タイは米国製品の輸入を増やすことで対米貿易黒字を200億ドルに減らすことを目指しているが、削減の期限は明示していない。

同高官によると、米国は昨年、タイ最大の輸出市場で、輸出総額の18.3%(549億6000万ドル)を占めた。

うち20%はタイに進出している米国企業による輸出だった。

外務省高官は貿易交渉の準備が整っていると発言。

タイ企業は食品、不動産、自動車部品などの分野で米国に170億ドルを投資し、1万1000人を雇用していると指摘した。

参照元∶REUTERS(ロイター)