「25年度予算」衆院に戻し異例の成立 2度の修正経るもぎりぎり年度内に決着 過去最大の約115.2兆円

予算案をイメージした画像

一般会計の歳出総額が過去最大の115兆1978億円となった2025年度予算は31日、参院での修正可決を経て衆議院に回付され、衆院本会議での同意を得て成立した。

少数与党の状態で年度内成立が危ぶまれる中、政府与党は2度の修正を経て最終的に衆院に戻すという史上初めての展開の末に、年度内成立にこぎつけた。

31日は午前の参院予算委員会で、高額療養費の上限額引き上げ見送りの費用を盛り込んだ再修正部分を全会一致で、それ以外の予算本体を自民党・公明党・日本維新の会の賛成多数で可決した。

午後の参院本会議でも賛成多数で可決され衆院に回付され、衆院本会議でも、自民・公明・維新の賛成多数で同意され、25年度予算が成立した。

物価高対策や賃上げ促進など経済の好循環実現に向けた費用を盛り込んだ一般会計の歳出総額は過去最大の115兆1978億円で、衆院段階で維新が求めた高校無償化などの費用や、国民民主党が求めた年収103万円の壁引き上げに関する費用を計上し、立憲民主党が求めた基金の縮減なども反映する修正を加えた。

さらに、参院では立憲などの主張を受け入れる形で高額療養費制度の負担上限額引き上げを見送り、その費用を予備費から振り替える形で計上する修正を加えた。

衆院の審議段階で当初予算案が国会で修正されるのは29年ぶりで、減額修正は70年ぶりだったが、参院でも修正し衆院に回付して成立するのは現行憲法下で初。

参照元:Yahoo!ニュース