「日本かなと思うぐらいスラム寸前」公道に50台以上ある謎の放置車両はいったい誰が何の為に?さらに放置車両には“ある共通点”も?行政は問題解決の意向も「持ち主がいなければ税金で撤去」

疑問を抱えているビジネスマン

東京都江東区の新木場に50台以上の謎の車両が大量に放置されているという。

いったい誰が何の目的で放置したのか?

さらに放置車両には“ある共通点”も―。

今後、行政はどう動くのか?

現場は東京都江東区。

東京ディズニーリゾートのある舞浜駅から2駅隣の新木場駅。

そこから車で5分ほどの場所ですが、そこには目を疑う光景が広がっていた。

路上に放置された大量の車。

その数なんと50台以上―。

落書きや大破しているものも…

中にはタイヤが外れている車両や大破した車両、落書きされ、ゴミが放置された車両など、見るも無残な姿となっているものもある。

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この異様な状況に、近くで働く人は―。

(近くで働く人):「(多いとき)100台近くあった。汚いし、安心安全・清潔な町を作ろうってことで、『早くどかしてくれ』と言っているんですけど」

(仕事の休憩中の人):「無法地帯。それを知っていて、車の部品を取ったり、パーツがなくなっている車が結構あった」

近くで働く人によると、3年ほど前から増え始めたという放置車両。

3年前のグーグルマップに映っていた黒いスポーツカーですが、2025年2月20日時点でも同じ車が放置され、タイヤとナンバープレートが外されていた。

この放置車両は、一体誰が何の目的で放置していったのだろうか。

放置車両の多くには、ある共通点があるという。

それは『黒ナンバー』だ。

『黒ナンバー』とは、黒地に黄色文字が使用されていて、営業用の軽自動車(個人の軽自動車で運送業を含む場合など)が対象のナンバーだという。

なぜ『黒ナンバー』ばかり?

近くで働く人によると「軽貨物が営業していたが、やめてどこかへ行った“個人事業主”かと思う。この辺には配達の物流センターが多くあるのでそこへ出入りしている人たちの車ではないか」と話している。

ではなぜこの『黒ナンバー』をつけている車が、たくさん放置されているのだろうか?

帝国データバンクによると『道路貨物運送業者の倒産数』がどんどん増えているということもあり、その影響ではないかといわれている。

この現状に、現場を視察した東京・江東区の高野はやと議員は―。

(江東区・高野はやと議員)「江東区どころか、日本なのかなと思うぐらい、スラム寸前ぐらいの感じ。あ然としました。1つ捨てられていれば、どんどん増えていくので」

近年、マンションも増え、人口も増加している江東区で、なぜこのような事態になったのだろうか?

(高野議員)「東京・江東区の臨海部、いわゆる湾岸エリア、“新木場”の前っていうのは、工場とか倉庫が立ち並ぶ所で、人が住んでいないエリア。住民の目がないので、なかなか問題が顕在化しづらい」

そして今後、この放置車両への対応について、高野議員は―。

(高野議員)「今まで放置を許していることが問題。パトロールを強化して、問題解決したい。江東区と東京湾岸警察署で調査し、所有者がいる場合は『請求して撤去』、持ち主がいなければ『税金で撤去』、なるべく金属類はリサイクルし、完全撤去していく」

(本村健太郎弁護士)「最終的には税金を使って、民間の業者に頼んで撤去してもらうことになってしまう。ただ、そうなる前に、もっと早い段階でやらないといけなかったと思う。“駐車禁止”になっていなかったので、“駐車禁止”になれば、効果が今後出てくるはずです。車は最初からボロボロの状態だったわけではなくて、普通に運転して止めてあると、それが駐車しているだけなのか、捨ててあるのか、分からないんです。すると警察も行政も動けない。“停車”も、“駐車禁止”にすれば、警察もすぐに動けますが、そうでなければ、捨てられているのか、ちょっと判明しづらい」

当該道路は、2024年12月から駐車禁止の規制が開始されたが、果たして放置車両の問題は解決するのだろうか。

参照元:Yahoo!ニュース