金現物が最高値更新、貿易摩擦巡る懸念や米利下げ観測で

金価格が14日の取引で一時、1オンス=2990.09ドルまで上昇し、最高値を更新した。
米政権の関税に伴う貿易摩擦を巡る不透明感、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が背景にある。
金現物はその後やや下げ、0330GMT(日本時間午後0時30分)時点で2987.51ドルで横ばい。
週間では2.5%上昇し、2週連続で上昇する見込み。
米金先物は0.3%上昇し、3000.20ドル。
IGのマーケットストラテジスト、イープ・ジュン・ロン氏は「市場のリスクオフ・スタンスは、貿易摩擦が緩和する前に悪化する可能性が高いという投資家の予想を反映しており、ポートフォリオのボラティリティーに対するヘッジとして安全資産の金が再び注目されている」と指摘。
「金相場にとって心理的な節目である3000ドルの水準が見えてきている。関税の応酬が市場の波乱の引き金となる可能性のある第2・四半期に近づくにつれ、代替手段が乏しい環境において、金は依然として魅力的な安全資産だ」と述べた。
参照元:REUTERS(ロイタ