米国でコーヒー豆窃盗が急増、価格高騰で犯罪組織が関与

コーヒー豆価格が昨年以降史上最高値で推移する中、世界最大の輸入・消費国である米国でトラック単位の生豆窃盗が急増していると、運送業者が明らかにした。
この問題については、ヒューストンで先週末行われた全米コーヒー協会(NCA)の年次会合で市場参加者らが議論した。
コーヒーは温暖な地域で生産されるため、米国はほぼ100%を輸入し、港湾から焙煎工場まで数百万袋規模のコーヒー豆を主にトラックで輸送する。
ニューハンプシャー州ペンブロークの貨物仲介業者、ハートリー・トランスポーテーションの物流販売コーディネーター、トッド・コストリー氏は「過去にはまれだった窃盗が、昨年は数十件発生した」と述べた。
コーヒー豆の窃盗はこれまで、ブラジルやベトナムなどの生産国で報告されており、収穫後の一時保管施設がある農場で発生することが多い。
こうした地域は遠隔地で、より犯罪に脆弱だという。
一方、米国では運送会社を装って組織的なギャング団が窃盗を行っているとされ、トラック1台に積載されるコーヒー豆は現在の市場価値で約18万ドルに上るという。
参照元:REUTERS(ロイター)