各地で相次ぐ山林火災 多くは「たき火」が原因 専門家「火の扱いに細心の注意を」

岩手県大船渡市の大規模山林火災は10日に避難指示が全て解除されたが、出火から12日目の鎮圧までに大きな被害を出した。
たき火などが原因となり、急峻(きゅうしゅん)な山の斜面が延焼を加速させた可能性も指摘される。
山林火災は各地で頻発しており、専門家は「火の取り扱いに細心の注意を払う必要がある」と呼びかけている。
「人的要因による可能性が高い」。
元消防士で防災対策研究所の武田充弘氏はこう推測する。
山林火災では、たき火やたばこの吸い殻などが火種となることが多く、落雷などの自然現象で発火することはまれだという。
この冬は、神奈川県や長野県などでも山林火災が相次いでいる。
2月26日に山梨県で発生した火災では、「枯れ草を燃やしていたら、燃え広がって消火できない」と119番通報があった。
林野庁によると、平成30年から令和4年に発生した林野火災の原因別割合は「たき火」が32.5%で最多。
野外での焼却などは法令で禁じられているが、武田氏によると、「一部地域では昔からの習慣で許可なく火を入れている人が少なくない」のが実情だという。
武田氏は「火は上へ燃える性質があり、急斜面があればすぐに燃え広がる。法令順守の徹底を前提とした上で、強風や乾燥の日は火を入れないなど警戒してほしい」と呼びかけている。
参照元:Yahoo!ニュース