シリアで暫定政権とアサド前政権支持勢力の戦闘、330人以上死亡か

シリアの国旗を撮影した画像

シリア北西部ラタキア県などで6日から8日にかけて、暫定政権の治安組織と、アサド前政権を支持する武装勢力の戦闘などが相次ぎ、在英のシリア人権監視団によると、330人以上が死亡した。

昨年12月のアサド政権崩壊後、最も激しい交戦とみられ、治安悪化の懸念が高まっている。

ロイター通信などによると、前政権派の残党がラタキア近郊で治安組織を襲撃し、戦闘が広がった。

人権監視団によると、戦闘で治安組織と武装勢力のメンバーが多数死亡した。

さらに、8日には女性や子供を含む170人以上が治安組織に殺害された。

前政権で中核を担った少数派のイスラム教アラウィ派とみられ、武装勢力の一団として「処刑」されたという。

アラウィ派住民が多いラタキアやタルトゥースには夜間外出禁止令が出された。

シリアでは政権崩壊後、国内で多数を占めるイスラム教スンニ派主導の暫定政権下で、アラウィ派を含む少数派を標的にした襲撃事件も相次いでおり、今回の戦闘を受けて宗派対立が深刻化する恐れも強まる。

アフマド・アッシャラア暫定大統領は「我々は前政権の残党を追及し続ける」と訴えたが、「残党掃討」を名目とした少数派弾圧との批判も出ている。

参照元∶Yahoo!ニュース