給食のウズラの卵を喉に詰まらせて小1男児窒息死 学校側の賠償責任どうなる?

疑問を抱えている人

1年前に学校給食で出されたウズラの卵を喉に詰まらせて窒息死した小1男児の父親の手記が話題となっている。

「息子よ、帰ってこい、息子を返してください」などとその思いを切々と綴っている。

ネット上では「食材そのものが悪いわけではなく、よく噛むことが重要だ」という意見が示される一方で、「食事中の注意深い監視が事故防止につながる」といった声も上がっている。

こうした痛ましい事故が起きた場合、学校側の賠償責任を問えるだろうか。

今回と同様の事故はこれまでも各地で繰り返し起きており、そのたびに文部科学省や自治体が教育現場に注意喚起をしている。

原因となった食材はパンやウインナー、肉団子、ブドウなど様々だ。

学校側の法的責任を問う民事裁判に発展したケースもある。

(1)学校側が事故を予見できたか、(2)安全に食べられるような提供方法や児童らへの注意喚起、監視などの措置を尽くしていたか、(3)救命などの事後対応は適切だったかが主な争点だ。

裁判では食材の性質や形状、児童らの年齢や特性、発育状況など個別の事情を踏まえて判断されている。

障害があり食べ物を丸のみする生徒を一人にしていた間に窒息死したケースで学校側の賠償責任が認められた例がある一方で、白玉団子による事案で児童が噛まずに飲み込むことまでは予見できなかったとされた例もある。

今回のケースの場合、自治体の有識者調査委員会による調査では、教職員による児童への注意喚起がなかったとされている。

ウズラの卵による窒息死事故は今回が初めてではなく、2015年にも大阪市の小学校で発生している。

もし裁判になれば、こうした事情も考慮されることになるだろう。

参照元∶Yahoo!ニュース