コメ買い付け“投機の対象” 異業種&外国人参入で高騰か 備蓄米21万トン放出へ

白米を撮影した写真

政府は備蓄米21トンの放出を発表した。

投機的なマネーゲームも指摘されるなか、異業種や外国人が買い付け競争に参入していることが分かった。

客「コメって買える?」

新田野ファーム 藤平正一代表「あるよ。5キロ、10キロ、1トン」

客「1トン?」

藤平代表「1トン」

客と冗談交じりに話すのは、関東のコメどころの1つ、千葉県いすみ市にあるコメ農家だ。

こちらでは、契約している業者だけでなく、一部のコメは、一般の客や施設にも直接販売している。

藤平代表「これ両方で2万1300円だけど、300円おまけしておく」

35キロのコメを購入「子どもが3人いて、結構コメを食べるので、いつも30キロ玄米で買って食べている。(スーパーのコメが)これだけ高いと、(備蓄米の放出で)安くなるならいいかなと」

1995年に制度が導入されて以降、初めてとなる備蓄米の放出。

江藤拓農水大臣「これまでコメの取引に全く参入してこなかった方が、多数参入してきていることもだいたい分かった。このままの状態を放置すれば、これから先も主食であるコメが、マネーゲーム、投機の対象になってしまうかもしれない。これは日本にとって決してよくない」

いったいどういう人たちが、コメの買い付け競争に参入しているのでしょうか。

藤平代表 「中国人が多いね。来て『コメありますか?』って。『あるよ』っていうと、『10袋20袋(600キロ)ください』と。『どうするんだよ』と聞いたら、『横浜の中華街で5キロのパッケージにして売っているんだ』と」

別のコメ農家にも、転売目的の中国人がやってきたといいます。

千葉市のコメ農家 「ウチに来た人でいくと、中国系の人が数人、数回買いに来た。基本的には『あるだけ欲しい』」

いずれの農家も、常連客や直売所など販売先を決めているため売らなかった。

マネーゲームに参戦しているのは中国人だけでなく、異業種の人たちも買い付けにきたという。

藤平代表 「きのう来た人は人材派遣会社。コメを買ってパッケージして、小売りすると」

「(Q.人材派遣をする時に配るということ?)じゃなくて、今はコメが高いから、それで商売すると。(転売は)本当は納得いかないけど、今のご時世だとしょうがないよね」

備蓄米の放出で、コメがマネーゲームとして扱われるのを防ぐことができるのだろうか。

参照元∶Yahoo!ニュース