長期治療の負担緩和へ見直し 厚労相、高額療養費上げ

厚生労働省の外観を撮影した写真

福岡資麿厚生労働相は12日、医療費の支払いを抑える「高額療養費制度」の利用者負担を引き上げる政府方針について、一部修正する意向をがん患者団体などに示した。

長期の治療が必要な人の負担を緩和する方向で見直す。

患者団体が福岡氏との面会後、記者会見で明らかにした。

団体は「引き上げ幅が非常に大きく、患者や家族に過重な負担を強いる可能性がある」と引き上げ凍結を求め、隔たりは埋まらなかった。

厚労省はさらに具体策を詰める。

面会は厚労省で行われ、福岡氏は冒頭「患者の負担感や声を聞いて見直しの在り方を考えたい」と述べた。

全国がん患者団体連合会の天野慎介理事長らは「治療の継続を諦めざるを得ない」などと引き上げに反対する患者らの署名約13万5千筆を福岡氏に手渡した。

天野氏らによると、福岡氏は「(引き上げ方針は)苦渋の決断だった」と釈明したという。

天野氏は記者会見で、医療保険財政の安定を目的とする政府方針に「高額療養費の引き上げは最後の手段として検討するべきだ」と訴えた。

参照元∶Yahoo!ニュース