サバンナ八木、中学受験で塾の“最下位”クラスから立命館中に合格 「子どもたちには勉強しろと言わず、僕自身が勉強しています」

マイホームで暮らしている家族をイメージした写真

お笑い芸人として活動しながら「ファイナンシャル・プランニング(FP)技能検定1級」の資格を取得したサバンナの八木真澄さん。

家庭では小学生2人のお子さんのパパ。

子育てやお子さんたちへのマネー教育について聞いた。

――小5のご長男、小2のご長女がいらっしゃいますが、家ではどんなパパですか?

子どもたちからは、親という視点では見られていないでしょうね。

――友だちのような感じですか?

友だち以下やと思われていますね(笑)。

酔ってわけわからんこと言うからですかね。

娘もショート動画ばかり見て、「パパ遊んで」って言ってくることもないです。

今の子は精神年齢が高い感じがしますね。

――八木さんご自身はFP1級の資格取得に向けて、毎日かなりの勉強量だったと思いますが、お子さんたちの勉強に対してアドバイスすることはありますか?

ないですね。

息子は中学受験をする予定なので塾には通っていますが、「勉強しなさい」とは言わないです。

ただ、子どもたちの前で僕自身は勉強をします。

そこで子どもたちがテレビを見ていたら「その音があると問題解けへんから頼むわ」って言って、音量を下げてもらったり、テレビを消してもらったりはします。

――ご自身が勉強する姿を見せることで、何かを学んでほしいという感じですか?

あえて見せているわけではないです。

ただ、同じ行動でも強制されてやるか、自発的にやるかでストレスって全然違いますよね。

僕はトレーニングを30年間毎日続けていますけど、やる時間帯やトレーニングの内容を強制的に決められたら、続けられていないと思います。

勉強も同じです。

僕も中学受験したんですけど小3のときに進学塾に入るための試験を受けたら、落ちたんです。

その塾を落ちる子なんて、ほぼおらんかったですけど。

2回目に受かって塾には入れましたけど、ずっと最下位のクラスでした。

6年生になったときはレベル順にAからFクラスまであって、僕はFクラス。

先生の話が理解できなくて、授業についていけないんです。

それで6年生の5月くらいに家でテキストを1ページ目から自分流に読み返したら、どんどん頭の中に入ってきて。

どういうことかというと、先生が説明するペースと僕が理解するペースとが合っていなかっただけなんですよね。

そこから成績も一気に上がって、志望していた立命館中学校に受かりました。

――自分のペースでやったほうが身についたんですね。

向いている勉強のやり方って人それぞれなんです。

例えば歴史の場合、僕はいきなり鎌倉時代の話をされてもわからなかったんです。

でも自分の親の時代、祖父母の時代っていうように現代からさかのぼっていくと理解できるし、自分の身近なところから覚えていくと記憶が定着するんです。

FPの勉強をするときも、「なるほど、はいはい」とあいの手を入れたりして自分のペースで進めています。

子どもたちも自分自身のやり方を見つけてほしいですね。

――お子さんたちには、どのようなマネー教育をされていますか?

例えば動物のエサやり体験ができるところに行って、100円でエサを買うと子どもたちはすぐに全部あげてしまうんです。

「もう1回買って」って言われても「1回だけや」って買いません。

そうすると「もう楽しまれへん」って泣きますけど、次からはできるだけ長く楽しもうと、めちゃくちゃちょっとずつあげるようになるんです。

動物たちは困っていましたけど(笑)。

――泣かれてもお金は渡さないんですね。

渡さないです。

あとはクレーンゲームをやりたいと言われたら、「500円渡すけど、これでぬいぐるみを買うこともできる。クレーンゲームは5回できるけど、ぬいぐるみはとれないかもしれない」と言って選ばせますね。

それでもいいと言ってクレーンゲームをやって案の定とれずに「もう1回」と言って泣きますけど、「パパが最初に言うたやろ」って言って、お金は渡さないですね。

――遊ぶときのお金はお小遣い制ではなく、その都度渡すんですね。

そうです。

あとは仕事のギャラとして渡しますね。

――仕事のギャラ?

イベントなどでお客さんに「ブラジルジュエリー」っていうオリジナルのブレスレットを渡すんですけど、それを子どもたちに手作りしてもらっていて。

1個150円で買い上げています。

あとは家族で取材を受けたときにも、ギャラを4等分にして一人ひとりに渡します。

それは僕の仕事をわかってもらうためにやっていますね。

コロナ禍で仕事がなくなったときは食卓がさみしくなりましたし、仕事が増えればおいしいものを食べられます。

そのせいか子どもたちは「芸能人になりたい」とは言わないですね。

安定した職業につきたいと思っているんじゃないですかね。

子どもって親とは逆の世界に行きたくなるところがありますよね。

僕の場合は、母が保育園、父はJRに勤務していて安定していたので芸人を目指したのではないですかね。

――お正月にはお年玉をもらう機会があったと思いますが、八木家では管理はどのようにされていますか?

子どもに任せていますね。

でもすぐに使わずに、それぞれ自分の通帳を持っているので、そこに入れているみたいです。

僕と妻からのお年玉は宝探しにしているんですよ。

――宝探し?

楽しそうですね。

封筒に500円とか1000円を入れていろいろな場所に隠すんです。

制限時間3分で、見つけられた分だけもらえるんです。

――まったくもらえない年もあるんですか?

それはないです。

机の上に貼るとか、わかりやすい場所にも置いておくので。

――八木さんはマネー教育にしても、言葉で説明するのではなく経験させるということを大事にされている印象があります。

子どもたちはクレーンゲームの取り方をYouTubeで研究しています。

お金をムダにできないという気持ちが向上心を生みます。

勉強に対しても、それくらい熱心に取り組んでくれたらうれしいんですけどね。

子どもたちが大人になったときに、どういった世の中になっているのかわかりません。

その中で自分なりに工夫して、生活していける大人になってほしいです。

参照元∶Yahoo!ニュース