カナダとメキシコ、中国への関税2月1日開始へ ホワイトハウス
トランプ米大統領は2月1日からメキシコとカナダに25%の関税、中国には10%の関税を賦課する意向だと、ホワイトハウス報道官が説明した。
同氏が関税発動を1カ月遅らせる計画だとする報道を否定した。
ホワイトハウスのレビット大統領報道官は31日の定例会見で、「報道は誤りだ」と発言。
「私はちょうど大統領執務室でトランプ氏と一緒にいたところだ。トランプ氏が設定した2月1日の期限は変わっていない」と付け加えた。
これより先、ロイター通信は関係者の話として、トランプ氏がカナダとメキシコに対する関税を3月1日に発動すると発表する見通しだと報じていた。
トランプ大統領は、米国へ流入する不法移民や違法薬物を取り締まっていないという理由で、貿易相手国に関税を課すと脅してきた。
関税を巡る動向は金融市場で注目され、ビジネス界や政界の指導者らも注意深く見守っている。
大統領報道官の発言を受け、外国為替市場ではドルが上昇。
円は対ドルで下げ幅を拡大し、一時155円22銭を付けた。
レビット報道官は、関税が実際に2月1日に開始されるのかという質問に対し、同日で発動されると言明。
「もし大統領がそれら関税を撤回すると決断するなら、それは大統領が決めることだ。しかし、明日から関税は適用される」と語った。
事情に詳しい関係者によると、トランプ政権の国境管理責任者トム・ホーマン氏は1月31日にカナダ当局者と話す予定となっている。
関税が賦課されれば、その影響はカナダとメキシコ以外にも波及するとみられる。
各国は次の標的となることを警戒しており、米企業は報復関税の可能性に身構えている。
トランプ氏は、米経済および他国との関係を再構築することを目的とした広範な政策の一環として、関税を課すことを公約に掲げて選挙戦を戦った。
しかし、大統領就任後2週間は、公約を実行に移すかどうか不透明な状況が続き、一部では関税は交渉の材料だとの見方も出ていた。
参照元:Yahoo!ニュース