「疑惑追及してきた弊社がカメラから逃げた」「女性本人に会い直接おわびしたい」 フジ記者会見の要旨

フジテレビの外観を撮影した写真

元タレントの中居正広さん(52)の女性トラブルで、社員の関与が報じられたフジテレビは27日、東京都港区の本社で記者会見を開いた。

フジテレビが27日に開いた記者会見の要旨は次の通り。

嘉納修治会長「人権に対する意識の不足から、十分なケアができなかった当事者の女性におわび申し上げる。視聴者、広告主、広告会社、株主、取材先、ロケ先で協力いただいた皆様にご心配とご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げる」

港浩一社長「人権コンプライアンスへの対応を誤り、放送業界の信用失墜にもつながりかねない事態を招いてしまったことについて、深くおわび申し上げる」

嘉納会長「責任は私ども経営者にあり、私は本日付でフジテレビジョン並びにフジ・メディア・ホールディングスの代表取締役会長を辞任する」

港社長「このような事態を招いた責任を痛感しており、フジテレビジョンの代表取締役社長とフジ・メディア・ホールディングスの取締役を辞任した」

【トラブルの経緯】

上野陽一広報局長「事案は2023年6月に起きたと認識している。社内では数人のみが知る状況だった。社長への報告は同年8月。多くの人間が知ることを危惧し、中居氏には正式な調査が行われなかった。一方で、同年7月に中居氏から連絡があり、中居氏が女性とは異なる認識を持っていると把握した。臆測を呼ぶことを憂慮し、中居氏の番組出演は継続された。事案に関与したと一部で報道された社員の調査を行ったが、関与したとうかがわせる内容は確認できなかった」 

【女性への対応】

港社長「本件は、人権侵害が行われた可能性がある事案。それに対し、社内での必要な報告、連携が適切に行われなかったこと。中居氏に適切な検証を行わず、番組出演を継続したこと。タレントや関係者との会食のあり方について検証できていなかったことなど、対応に至らない点があった。願わくばご本人に会い、直接おわびしたい」

港社長「コンプライアンス推進室とは連携していなかった。特殊な事例。違うやり方があったのではないかと反省している」

遠藤龍之介副会長「プライバシーの観点で共有しづらい問題を共有できるかという非常に難しい問題だった」 

【前回の会見について】

港社長「テレビ局としての透明性や説明責任を欠くものだった。これまでカメラを向けて疑惑を追及してきた弊社が、カメラから逃げたと言われても仕方のないことだった。メディアの信頼性を揺るがした。私が最終的に会見の形を判断した。大きな間違いだった」

【今後の対応】

港社長「第三者委員会の調査に全面的に協力し、真実の解明と再発防止、企業風土の刷新に尽力したい」 清水賢治新社長「信頼回復なくしてフジテレビに未来はない。この覚悟を胸に全力で取り組む。ゼロからスタート」

遠藤副会長「(検証番組は)当然メディアとしてやらなくてはならない」

【秋に予定されている「東京お台場トリエンナーレ」などイベント実施の可否について】

遠藤副会長「フジテレビと組むのは控えたいという動きが出ている。トリエンナーレも予定通りにできるとは思わない。一刻も早く信頼回復を図りたい」

参照元∶Yahoo!ニュース