大阪・関西万博まで3カ月 チケット販売不振・建設遅れ 課題山積
大阪・関西万博は開幕まで残り3カ月を切った。
パビリオンの建設やチケットの販売など、多くの課題が残されている。
19日朝、大阪に開業した「夢洲駅」。
大阪・関西万博の会場に直接アクセスできる唯一の鉄道の駅だ。
一番に切符を購入した人「0001番です。きのうの午後7時半から並んでいた。関西人なので、大阪万博が楽しみ」
万博期間中、一日最大でおよそ13万人が利用する見込みだ。
1970年以来、2度目の大阪開催。
当時は「月の石」や「人間洗濯機」などが話題を呼び、戦後から復興した日本を世界にアピールした。
今回は158の国と地域が参加。
開幕まで3カ月を切り、石破総理が会場を視察した。
石破総理「(前回)月の石も並んで見たまし。中学生の時に。ただの石でしたけど」
吉村知事「月の石です。(今回は)火星の石」
石破総理「2時間か3時間並んで、見たの1分」
日本館の目玉は、世界最大級の「火星の石」。
日本の観測隊が南極で採取したものだ。
さらに「空飛ぶクルマ」など、未来の生活を垣間見ることができる技術も展示される予定だ。
大阪・関西万博名誉会長 石破茂総理大臣「一人ひとりが生きている実感を体感できる。そして、未来の日本に夢を持てる。必ず『もう1回来たい』という思いを大勢の人が持つだろうなと」
注目が集まる一方で、課題も…。
万博の運営に必要な費用は、およそ1160億円。その多くは入場チケットの売り上げで賄われる。
しかし、前売り券の目標販売数1400万枚に対して、今月15日の時点で半分あまりの販売にとどまっている。
大阪府 吉村洋文知事「開幕前に1400万枚いくかというと、非常に高い目標だなと思っています」
チケットの課題は他にもある。
半世紀前の万博では各パビリオンに長蛇の列ができ、夏場の暑さに苦しむ人もいた。
今回は「並ばない万博」を目指し、事前予約制を導入。
しかし、参加国から不満の声が…。
オランダ担当者「チケットの購入方法が外国人から見て複雑です」
まず、万博のIDを登録しチケットを購入。
その後、入場する日時を予約する。
希望するパビリオンやイベントにも予約が必要だが、抽選なので希望が通るかは分からない。
石破茂総理大臣「やってみたらうまくいかない人もいる。どうやったら簡単に買えたよという、実感を持ってもらえるかが大事。お役所仕事ではできないので、民間の発想を取り入れてやっていきたい」
参加国によるパビリオンの建設も遅れている。
42の施設のうち、完了表明が出されたのはわずか3カ国だ。
ケルケンツェス博覧会国際事務局長「残念ながら万博はいつもこう。遅れがあるのが現実です。パビリオンは開幕までに間に合う。(前売り券は)目標の半分の売り上げですが、必ず伸びると確信しています」
未来への希望と現実の課題を抱え、大阪万博は開幕の時を迎えようとしている。
参照元∶Yahoo!ニュース