丸の内TOEI、閉館日は7月27日に決定 約65年の歴史に幕
1960年9月20日に開業した映画館『丸の内TOEI』(まるのうちとうえい/東京都中央区銀座3丁目)が、東映本社の入る東映会館の再開発に伴い、閉館することが決定。
正式な閉館日(最終営業日)が7月27日に決まった。東映最後の直営館で、日本最後のロードサイドシアターとしても愛された劇場が約65年の歴史に幕を下ろす。
丸の内TOEIは、1960年9月20日に竣工した東映の現本社ビル「東映会館」に、「丸の内東映」と洋画封切館である「丸の内東映パラス」としてオープン。
開館公演は二代目大川橋蔵主演の『海賊八幡船』(沢島忠監督)。
2004年に名称を『丸の内TOEI』に統一、現行の2スクリーン体制で、銀座の顔として愛されてきた。
そんな丸の内TOEIの正式な閉館日(最終営業日)を2025年7月27日とすることが、同劇場で行われた『東映ラインナップ発表会』の中で代表取締役社長の吉村文雄氏からアナウンスされた。
発表に際し東映は、丸の内TOEI閉館に向けた関連事業を、同劇場を所管する映画興行部だけでなく、社内各部署を横断したメンバーによるチーム編成で“全社プロジェクト”として進めていくことも決定し、吉村社長は「残念ながら最後の直営館である丸の内TOEIを閉館することとなりましたが、皆さまの記憶に残るような賑やかな終幕を計画しております。ぜひ足をお運びください」とコメントした。
東映が持つ最後の直営館『丸の内TOEI』の64年10ヶ月という歴史のグランドフィナーレを彩る閉館プロジェクトのコンセプトは、劇場に関わる全ての人への感謝と、「映画館で映画を観る」ことの大切さを改めて訴求すること。
あわせて解禁された「丸の内TOEI閉館ビジュアル」には開業時と現在の同館が向かい合わせでデザインされ、いつの時代も銀座の街に行き交う人々から愛される劇場であることが伝わる仕上がりに。
さわやかな7月の青空に舞う紙ふぶきが、惜しまれながらも「さよなら」と去りゆく潔さを表現している。
さらには、東映作品に深い関わりを持つ俳優の北大路欣也、吉永小百合、舘ひろしからも閉館を惜しむコメントが寄せられ、それぞれの丸の内TOEIへの思いや東映作品への愛が。
閉館プロジェクトにまつわる各種イベントは今春ごろからスタートし、東映の名作が丸の内TOEIのスクリーンで上映される予定。
最初で最後の閉館に向けたカウントダウンとともに、東映の未来に向けたステップアップも始まる。
参照元∶Yahoo!ニュース